バーチャルオフィスで銀行口座は開ける！開設可能な金融機関やポイントを解説
（※この記事は、2024年4月4日に更新されました。）
「バーチャルオフィスを利用して法人口座を開設できる？」
「法人口座を開設する際のポイントは？」
「法人口座の開設に必要なものは何？」
この記事は、上のようなお悩みをお持ちの方に向けて書かれています。
本記事では、バーチャルオフィスの住所を利用して法人口座を開設することはできるのか、バーチャルオフィス利用者の法人口座開設事例、法人口座を開設する際のポイントと、銀行法人口座の開設に必要なものをご紹介いたします。
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バーチャルオフィスでも銀行口座の開設は可能
バーチャルオフィスで銀行口座は開けない？と疑問に感じている方もいると思いますが、必ずしも口座を開設できないわけではありません。
事業内容や契約するバーチャルオフィスなどがきちんとしていれば、銀行口座を開設することは可能です。
ただし、一部の金融機関ではバーチャルオフィスでの口座開設ができないこともあります。
バーチャルオフィスで銀行口座を開くのは難しいの？
バーチャルオフィスで銀行口座を開くことはできますが、一方で開設が難しいともいわれています。
理由は、犯罪やそれらを防ぐための法改正などの影響です。
マネーロンダリングなどの犯罪を防ぐために改正がなされた「犯罪収益移転防止法」では、銀行口座開設の際に本人確認や事業目的などを厳しく審査する義務が課せられています。
また、住所や電話番号を借りられるバーチャルオフィスは過去に犯罪で使われたケースもあります。
そのような理由から、バーチャルオフィスでの口座開設には追加資料が必要な場合や、審査が厳しいと思われることが多いようです。
一方で、バーチャルオフィスだから開設を断る、という金融機関は多くありません。
実際にはその法人の事業内容や信頼性、事業を行う場所等 で審査を行っているようです。
参考：犯罪による収益の移転防止に関する法律 | e-Gov法令検索
この金融機関ではバーチャルオフィスで銀行口座を開設できる？
バーチャルオフィスでの口座開設の可能性についてまとめました。
あくまでも現在確認できた情報であり、それぞれの状況が異なるため、実際に開設できるかどうかは該当の金融機関に問い合わせることをおすすめします。
現在、各銀行のウェブサイトにはバーチャルオフィスについての記載が少なく、開設の可否を明確に示しているものはあまりないようです。
一方で、バーチャルオフィスサービスのサイトでは、開設に成功した事例が掲載されているケースが多く見受けられました。
また、SNS等ではバーチャルオフィスで信用金庫の口座開設を申し込もうとしたが断られてしまった、という意見も多くあります。
参考：みずほ銀行の方に直接インタビュー 『バーチャルオフィスで法人口座を開設できるのか』
参考：バーチャルオフィスで三菱UFJ銀行の法人口座開設。 | バーチャルオフィス・シェアオフィス@東京都千代田区|ナレッジソサエティ
参考：三井住友銀行の法人口座を開設！バーチャルオフィス利用者の口座開設 実績インタビュー
参考：法人ビジネス口座開設に必要な書類 | 法人のお客さま | 楽天銀行
参考：バーチャルオフィスで銀行法人口座は開設出来る？！ 〜開設実績をご紹介
参考：ご質問詳細 | よくあるご質問 | GMOあおぞらネット銀行
バーチャルオフィスで法人口座を開設した事例４選
次にバーチャルオフィスを利用して法人口座の開設をしたという事例４選をご紹介いたします。
1. みずほ銀行
引用：みずほ銀行
こちらのインタビュー記事によると、バーチャルオフィスでも法人の銀行口座開設は可能であると明言されています。さらに「むしろ私たちみずほ銀行は、バーチャルオフィスを利用されるような小規模法人のお客さまの口座開設に積極的です。」とデジタル営業推進チームの大井氏は述べています。
みずほ銀行は、バーチャルオフィスについて今日の新しい働き方やビジネスモデルのニーズに応えているサービスであると認識しています。そのため、口座開設に伴う事業主とのインタビューでは、バーチャルオフィスを利用することが事業内容に合っているかを重視しているそうです。
つまり、パン屋さんを経営したいのにバーチャルオフィスを借りているのは納得しがたい事例と見なされるようです。
参考：みずほ銀行の方に直接インタビュー 『バーチャルオフィスで法人口座を開設できるのか』
2. 三菱UFJ
引用：三菱UFJ銀行
バーチャルオフィスナレッジソサエティのお客様インタビュー記事によると、バーチャルオフィスを利用して法人口座開設が可能であったという事例が確認できます。
こちらの方は、資本金１０万円でVR、XRアプリを提供する株式会社を設立されました。フリーランス時の確定申告書や直近一年間の取引実績などを提出しフリーランス時代の実績を証明することができた点が口座開設の決め手になったのではないかとお話しされています。
参考：バーチャルオフィスで三菱UFJ銀行の法人口座開設。フリーランス時代の実績がわかる書類を準備して臨んだLucky Systems株式会社様インタビュー
3. 三井住友銀行
引用：三井住友銀行
バーチャルオフィス１のインタビュー記事によると、こちらのバーチャルオフィスの渋谷店を利用して三井住友銀行の法人口座開設に成功している方がおられます。
こちらの方は、資本金３００万円で音楽やMV制作を提供する株式会社を設立されました。会社の住所を渋谷区にしたかったこと、郵便転送など事業を運営する上で便利なサービスを利用したかったことなどの理由からバーチャルオフィスを利用するに至ったそうです。
この方の場合は、個人的にも三井住友銀行を使用していたため信用を得やすかったのではないかとお話しされています。
参考：三井住友銀行の法人口座を開設！バーチャルオフィス利用者の口座開設 実績インタビュー
4. GMOあおぞらネット銀行
引用：GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行とは、GMOオフィスサポートなどのGMOインターネットグループにより運営されるネット銀行です。
GMOオフィサポートの記事によりますと、バーチャルオフィスのGMOオフィスサポートの利用者の約65.7%がGMOあおぞらネット銀行で法人口座を開設しているそうです。大きな理由としては、GMOオフィスサポートの利用者であればネット銀行への申し込みをマイページ経由で簡単に行っていただくことができる点が考えられるでしょう。
また、GMOオフィスサポートの利用者は、法人口座の開設に役立つ事業内容計画書作成時のフォーマットを利用することができます。どのように書いたらいいかわからないという方に便利なサービスですね。
参考：バーチャルオフィスで銀行法人口座は開設出来る？！ 〜開設実績をご紹介〜
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バーチャルオフィスで銀行口座を開設する７つのポイント
バーチャルオフィスを活用して銀行口座を開設するには、以下のようなポイントを意識するのがおすすめです。
必要書類などをしっかり揃える
資本金は少なすぎない金額で
会社のホームページを作成しておく
事業目的等を明確にしておく
クリーンな住所のバーチャルオフィスを契約する
会社用の固定電話番号を作っておく
一つの銀行にこだわりすぎない
それぞれのポイントについて、以下で具体的に解説しています。
1. 必要書類などをしっかり揃える
口座開設にあたっては、本人確認書類や定款など必要な書類があります。
必要書類は各金融機関で異なるため、あらかじめ銀行のサイトなどで確認してから用意しましょう。
また、必要書類の記載事項に誤りや漏れなどがないかをチェックしておくのも重要です。
書類に不備があるだけでも、信頼性を欠いてしまいます。
このように、銀行口座の開設申込みをする際は、必要書類の準備と内容の確認を怠らないようにしましょう。
2. 資本金は少なすぎない金額で
会社を設立するための資本金は1円からとなっていますが、資本金が少なすぎると信用性が低く審査に通らない可能性があります。
資本金は事業を行うための原資という意味合いを持つため、少なすぎると実態のない会社なのでは？と疑われてしまうケースもあるのです。
一般的には、最低100万円以上、できれば300万円の資本金があるとよいようですが、その金額は事業内容によっても異なります。
事業を行うのに適した金額の資本金を用意しておくと安心ですね。
3. 会社のホームページを作成しておく
銀行によっては審査の際に会社のホームページが必要な場合があります。
また、一部の銀行ではホームページがない場合に追加資料を求められるケースもあります。
そのため、ホームページを作成しておくと安心です。
会社のホームページには、会社概要や事業内容がはっきりわかるページを用意しておきましょう。
事業内容がわかる資料として、作成したホームページを印刷しておいてもよいですね。
4. 事業目的等を明確にしておく
銀行口座開設の審査に通るためには、会社の事業目的や事業内容を明確にしておくことも重要です。
事業内容がはっきりしていない場合、審査において口座を犯罪などに不正利用されてしまうのではないかという疑いを持たれてしまう可能性があります。
マネーロンダリングなどの犯罪を防ぐためにも、事業内容が不明瞭な法人には口座を開設させられないというわけですね。
そのため、会社でどのようなビジネスを行っているのか、というのを明確に担当者に伝えることが大切です。
5. クリーンな住所のバーチャルオフィスを契約する
バーチャルオフィスを選ぶ時は、過去に犯罪などに使われた経歴がないか、反社会勢力などが利用していないかをチェックしましょう。
もしも過去に犯罪が行われた住所である場合、銀行口座の開設に影響するだけではなく、取引先とのやり取りにも悪影響を及ぼす可能性があります。
契約しようと考えているバーチャルオフィスの住所を調べ、ネット上などに犯罪の情報がないことを確認しましょう。
住所を調べるとそのバーチャルオフィスを利用している企業や業者も出てくるので、合わせて確認するのがおすすめです。
また、契約前にそのような疑問に電話や面談で対応してくれるバーチャルオフィスを選ぶと安心ですね。
6. 会社用の固定電話番号を作っておく
会社用に固定電話番号を用意しておくというのも大切です。
個人の携帯電話でやり取りするから大丈夫、と思う人もいるかもしれませんが、銀行によっては固定電話がないと会社の実態がないと判断するケースがあるようです。
そのため、銀行口座を開きたいと考えている場合は、固定電話番号を用意しておくのが安心といえるでしょう。
7. 一つの銀行にこだわりすぎない
メガバンクの口座を持つことで会社の信頼度を高めて取引を有利にしたい！という方もいると思いますが、特定の銀行にこだわりすぎないのも大切です。
まずは法人口座を開くということを目的に、さまざまな金融機関で相談してみるのはいかがでしょうか。口座の開設実績ができれば、審査が通りやすくなる可能性もあります。
また、個人ですでに口座を持っている銀行で法人口座開設の相談をしてみるというのも一つの方法です。
銀行口座を開きやすいバーチャルオフィスの特徴３つ
銀行口座を開くためのポイントを意識しても、契約するバーチャルオフィスによっては口座を開設できない可能性もあります。
たとえば、以下が銀行口座を開きやすいバーチャルオフィスの特徴です。
口座の開設実績がある
契約の際の審査がしっかりしている
住所や施設がその事業をするのに適している
それぞれの特徴については以下の項目で詳しく解説しています。
1. 口座の開設実績がある
バーチャルオフィスのホームページなどを見ると、口座の開設実績について触れているケースもあります。
また、一部のバーチャルオフィスでは、銀行の紹介などといった口座開設のサポートを行っていることもあるようです。
ただし、開設実績があるバーチャルオフィスを利用すれば必ず口座を開設できるというわけではありません。
本人確認書類や事業計画書などの準備がしっかりできていないと審査に通らない可能性もありますし、それぞれの銀行で審査方法なども異なるためです。
バーチャルオフィスの選択肢がいくつかあり、銀行口座を開設したいという目的がある場合には、開設実績を調べてみる・問い合わせてみるのがよいでしょう。
2. 契約の際の審査がしっかりしている
バーチャルオフィスを選ぶ際は、契約の際の審査が簡単なものではなく、本人確認などをしっかりと行っているサービスを選ぶとよいでしょう。
そもそも、バーチャルオフィス（私設私書箱など）は犯罪収益移転防止法の特定事業者というものに該当するため、犯罪を抑制するためにも法に従って本人確認等を厳しく行う必要があります。
契約審査をきちんと行っていないバーチャルオフィスは、犯罪に利用しようとしている組織に使われる可能性も高いです。
そのため、そういった組織と同じサービスを利用してしまうと、銀行口座を開設できない状況になってしまうかもしれません。
バーチャルオフィスは契約前の本人確認や審査を怠らず実施しているサービスを選びましょう。
3. 住所や施設が事業をするのに適している
バーチャルオフィスの住所がクリーンなものであることはもちろん、その住所にある施設が事業を行うのに適しているかどうかをチェックしておくのがおすすめです。
たとえば、実際のビルがあまりにも寂れているなどの場合、審査の際にあまり良くない印象を与えてしまう可能性があります。
また、銀行との住所が離れすぎていると、審査落ちの原因となるケースもあるようです。
このように、銀行口座の開設をしたい場合、バーチャルオフィスの住所や施設の状況にも気をつけるとよいでしょう。
バーチャルオフィスで銀行口座を開く手順・流れ
バーチャルオフィスで銀行口座を開く手順は以下のようなイメージです。
必要なものを用意する
口座開設の申込
審査
審査に通過したら口座開設
申し込む金融機関によっては手順等が異なる場合がありますので、各銀行のサイトをチェックしてみるのがおすすめです。
1. 必要なものを用意する
まずは、銀行口座開設の申込みに必要な書類等を準備します。
銀行口座の開設には、たとえば、以下のようなものが必要です。
登記事項証明書（履歴事項全部証明書）
印鑑証明書
本人確認書類
法人設立届出書
職務経歴書
事業内容がわかるもの（事業計画書やホームページなど）
法人番号通知書等
契約書や請求書
貸借対照表等
出資者名簿等
定款の写し
青色申告承認申請書 など
書類の発行や作成に時間がかかるものがある場合、早めに準備しておきましょう。
必要書類は各金融機関や状況によって異なりますので、問い合わせてから用意するのがおすすめです。
2. 口座開設の申込み
必要書類が準備できたら、希望の金融機関に口座開設を申込みます。
申込み方法はそれぞれですが、窓口での申込みや、フォームに必要事項を入力して必要書類をアップロードまたは郵送するといった申込み方法を採用しているケースもあります。
窓口で申し込む場合は、書類の不備があると再度出向く必要があるため、念入りに確認しておくと二度手間にならず安心です。
3. 審査
申込情報をもとに、金融機関での審査が行われます。
面談を行う場合は、きちんとした格好で行くと印象がよいでしょう。
金融機関の職員がスーツを着ているためこちらもスーツが無難ですが、清潔感のある格好であればよいのではないでしょうか。
面談方法としては、対面だけではなくWebや電話などもあるようですね。
どちらにせよ、口座の利用目的や理由などの質問があった場合に明確に回答できるように準備しておくと安心です。
4. 審査に通過したら口座開設
審査が完了して、無事通過したら口座開設です。
郵送されてくるキャッシュカードや書類を受け取り、必要に応じてログイン設定などを行えば取引を開始することができます。
この時、転送不要の郵便で発送される可能性があります。
口座開設の際はバーチャルオフィスの住所で申込みをしているはずなので問題ないと思いますが、念のため注意しておきましょう。
銀行の法人口座開設には、事業計画が重要！
以上本記事では、バーチャルオフィスの住所で法人登記をして銀行の法人口座開設が可能であるのか？という点について解説いたしました。
ご紹介した事例などから分かるように、バーチャルオフィスを利用しても銀行の法人口座を開設することは可能です。ポイントは、事業計画や事業内容、事業の実績などをもとに誠実なビジネスであることを証明することでしょう。
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