海外移住で銀行口座はそのままでいい?ダメな場合や各銀行の対応を解説
「海外移住することになった場合、銀行口座はそのままにしておいていいの?」
「日本の銀行口座は非居住者でも維持が可能なの?」
「海外に赴任予定だが、銀行口座をどうするべきかわからない」
この記事は、上のような疑問をお持ちの海外移住することになった方や海外在住者向けに書かれています。
本記事では、海外移住の際、日本の銀行口座の維持は可能なのか、あるいは解約の手続きが必要になるのかということや各銀行の対応について解説しています。
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海外移住で銀行口座をそのままにするとダメな場合がある
海外移住する場合、銀行口座をそのままにしてはいけないケースが多いため、注意が必要です。
海外移住で日本の非居住者となる(になった)場合は、日本の銀行口座は解約するか非居住者向けのサービスを使わなければならないケースがあります。
保有している口座はそのまま使えるのか、それとも解約しなければいけないのかについては、利用している銀行によって決まりが違うため確認が必要です。
出国の準備が忙しい中で、「面倒くさいから黙ってそのままにしておけばいいや」と放置している人もいるかもしれません。
しかし、銀行からの重要な郵便物が送付された場合などに国内の住所がなくて受け取れないなどといった出来事からバレてしまう可能性もあります。
必要な手続きはしっかり行っておくのが得策です。
海外移住する場合で日本の銀行口座をそのままにしたいなら
海外移住するけれど日本の銀行口座をそのまま維持したいということであれば、非居住者に向けたサービスがある銀行に乗り換えるのがよいでしょう。
もともと非居住者でも利用可能な口座を持っている場合でも、中には出国予定日の何週間か前には申込みをしなければならないサービスもあります。
直前になってからあわてることのないよう、念のため、海外から口座が利用できるよう、あらかじめ必要な手続きはないかなどを確認しておくと安心です。
海外移住などの非居住者に対する各銀行口座の対応は異なる
海外移住などで日本の非居住者になる場合の銀行口座の対応については、各銀行で異なります。
本項目では、各銀行口座の対応についてまとめています。
1. そのまま利用できる銀行
2. 条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行
3. 解約しなければいけない銀行
こちらの情報は記事執筆時点で確認できたものになるため、詳細や最新情報等については各銀行に確認してみるのがおすすめです。
1. そのまま利用できる銀行
海外でも口座を利用できるとしている銀行には、以下のようなものがあります。
ソニー銀行
ソニー銀行
ソニー銀行では、すでに日本で口座を開設しており日本国籍を持っているのであれば、海外移住した場合でも引き続き銀行口座を利用可能です。
引き続き利用する場合は、日本国内の連絡先となる人を登録する必要があります。
ただし、すでに海外移住している非居住者は、新しくソニー銀行の口座を開設することができません。
参考:海外転勤・留学などをご予定の皆さまへ|ソニー銀行(ネット銀行)
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2. 条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行
海外でも条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行には、以下のようなものがあります。
三井住友銀行
みずほ銀行
三菱UFJ銀行
ゆうちょ銀行
場合によってはサービスの利用料・手数料がかかる場合があります。
三井住友銀行:海外赴任・留学とその家族
三井住友銀行では以下の条件で帰国予定のある人に向け、海外からでもインターネットバンキングが利用できるSMBCダイレクト・グローバルサービスを提供しています。
国内企業からの派遣で海外赴任する場合
海外留学する場合
上記の対象者に同伴する家族
現地採用・国外永住の場合は申請することができません。
SMBCダイレクト・グローバルサービスは、出国予定日の3週間前までに郵送または店頭にて申請する必要があります。
サービス利用料は月額220円です。
参考:SMBCダイレクト・グローバルサービス : 三井住友銀行
みずほ銀行:海外勤務であることを申告する必要がある
みずほ銀行では、海外勤務・居住の人に向けた日本国内送金サービスを提供しています。
サービスの利用には、みずほ銀行に対して海外勤務者であることを申し出る必要があります。
海外から日本国内の口座へ送金する場合は、外為法の関係で都度こちらの送金サービスを利用するよう記載されています。
利用手数料は無料で、振込手数料は無料〜291円です。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行では、海外でも三菱UFJダイレクトが利用できるグローバルダイレクトサービスを提供しています。
グローバルダイレクトを利用できるのは、帰国予定があり以下の条件に当てはまる場合です。
国内企業からの海外赴任
在外公館勤務
海外留学する場合
上記の対象者に同伴する家族
サービスは窓口で申し込めます。
申込期限は出国予定日の2週間または3週間で、サービスの利用状況によって異なります。
月額利用料は300円です。
ゆうちょ銀行
ゆうちょ銀行の場合、非居住者となる利用者に対して、海外へのお知らせ方法がないため可能な限り口座を解約するようお願いしているようです。
ただし、給与の振込等の利用目的がある場合、非居住者の届けの手続きを行うことで継続して口座を保有できます。
手続きについては、第三者に委任することと記載されています。
参考:海外に長期赴任予定ですが、ゆうちょ銀行の口座は... | よくあるご質問
3. 解約しなければいけない銀行
海外移住などで非居住者となる場合、銀行口座を解約しなければいけない銀行には以下のようなものがあります。
あおぞら銀行
auじぶん銀行
住信SBIネット銀行
セブン銀行 など
これらの銀行のページでは、海外に移住する際は口座を解約するように記載されています。
現在利用中の銀行がどのような対応になっているか、一度確認しておきましょう。
株や投資信託など証券口座は原則解約する必要がある
海外移住で非居住者となる場合、株や投資信託の取り引きを行う証券口座は基本的に解約する必要があります。
なぜなら、日本の証券会社は日本国外で金融商品取引業務を行う許可等を得ていないためです。
非居住者となった利用者が該当の口座で取引することによって、出国先の法に抵触してしまう可能性があるため、取り引きができないのですね。
証券会社や出国期間によっては必要な手続きが異なります。
たとえば、出国期間が5年未満であれば解約せずに利用できる楽天証券であっても、国内株式と個人向け国債の保有のみが可能で、取り引きはできません。
このように、証券口座での国外の取り引きはできないほか、口座は原則解約しなければならない仕組みとなっています。
まとめ:海外でも日本の口座をそのまま利用できる銀行もある!
今回は、海外移住する場合に日本の口座をそのまま維持できるのかどうかについて解説し、海外移住などの非居住者の口座に対する各銀行の対応についても紹介しました。
今回紹介した銀行の中で、海外でも口座をそのまま利用できるのは、ソニー銀行のみで、三井住友銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行は条件付きで利用可能なサービスを提供しています。
非居住となった場合、口座をそのまま放置しておくと、後からバレてしまい最悪の場合は口座凍結につながってしまう可能性もあります。
出国日が近づけば近づくほど、引っ越しの準備など他のことで忙しくなり、手続きが後回しになってしまうことも十分考えれるので、海外移住が決まった場合は、早めに銀行口座に対する必要な手続きを進めておきましょう。
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