海外移住で銀行口座はそのままでいい?ダメな場合や各銀行の対応を解説

最終更新: July 11th, 2025
海外移住で銀行口座はそのままでいい?ダメな場合や各銀行の対応を解説
「海外移住することになった場合、銀行口座はそのままにしておいていいの?」
「日本の銀行口座は非居住者でも維持が可能なの?」
「海外に赴任予定だが、銀行口座をどうするべきかわからない」

この記事は、上のような疑問をお持ちの海外移住することになった方や海外在住者向けに書かれています。

本記事では、海外移住の際、日本の銀行口座の維持は可能なのか、あるいは解約の手続きが必要になるのかということや各銀行の対応について解説しています。

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海外移住で銀行口座をそのままにするとダメな場合がある


海外移住で銀行口座をそのままにするとダメな場合がある

海外移住する場合、銀行口座をそのままにしてはいけないケースが多いため、注意が必要です。

海外移住で日本の非居住者となる(になった)場合は、日本の銀行口座は解約するか非居住者向けのサービスを使わなければならないケースがあります。

保有している口座はそのまま使えるのか、それとも解約しなければいけないのかについては、利用している銀行によって決まりが違うため確認が必要です。

出国の準備が忙しい中で、「面倒くさいから黙ってそのままにしておけばいいや」と放置している人もいるかもしれません。

しかし、銀行からの重要な郵便物が送付された場合などに国内の住所がなくて受け取れないなどといった出来事からバレてしまう可能性もあります。

必要な手続きはしっかり行っておくのが得策です。

海外移住する場合で日本の銀行口座をそのままにしたいなら


海外移住する場合で日本の銀行口座をそのままにしたいなら

海外移住するけれど日本の銀行口座をそのまま維持したいということであれば、非居住者に向けたサービスがある銀行に乗り換えるのがよいでしょう。

もともと非居住者でも利用可能な口座を持っている場合でも、中には出国予定日の何週間か前には申込みをしなければならないサービスもあります。

直前になってからあわてることのないよう、念のため、海外から口座が利用できるよう、あらかじめ必要な手続きはないかなどを確認しておくと安心です。

海外移住などの非居住者に対する各銀行口座の対応は異なる


海外移住などの非居住者に対する各銀行口座の対応は異なる

海外移住などで日本の非居住者になる場合の銀行口座の対応については、各銀行で異なります。

本項目では、各銀行口座の対応についてまとめています。

1. そのまま利用できる銀行
2. 条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行
3. 解約しなければいけない銀行

こちらの情報は記事執筆時点で確認できたものになるため、詳細や最新情報等については各銀行に確認してみるのがおすすめです。

銀行別対応一覧表

銀行名

対応

月額料金

申し込み期限

対象条件

ソニー銀行

◯そのまま利用可

無料

-

日本国籍保有者

三井住友銀行

◇条件付利用可

220円

出国3週間前

企業派遣・留学のみ

みずほ銀行

◇条件付利用可

無料

-

海外勤務申告必要

三菱UFJ銀行

◇条件付利用可

300円

出国2-3週間前

企業派遣・留学のみ

ゆうちょ銀行

◇条件付利用可

無料

-

給与振り込み等の目的必要

往信SBI/auじぶん銀行など

×解約必要

-

出国前

-

1. そのまま利用できる銀行


海外でも口座を利用できるとしている銀行には、以下のようなものがあります。

  • ソニー銀行

ソニー銀行

ソニー銀行では、すでに日本で口座を開設しており日本国籍を持っているのであれば、海外移住した場合でも引き続き銀行口座を利用可能です。

引き続き利用する場合は、日本国内の連絡先となる人を登録する必要があります。

ただし、すでに海外移住している非居住者は、新しくソニー銀行の口座を開設することができません。

参考:海外転勤・留学などをご予定の皆さまへ|ソニー銀行(ネット銀行)

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2. 条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行


海外でも条件付きで利用可能なサービスを提供している銀行には、以下のようなものがあります。

  • 三井住友銀行

  • みずほ銀行

  • 三菱UFJ銀行

  • ゆうちょ銀行

場合によってはサービスの利用料・手数料がかかる場合があります。

三井住友銀行:海外赴任・留学とその家族

三井住友銀行では以下の条件で帰国予定のある人に向け、海外からでもインターネットバンキングが利用できるSMBCダイレクト・グローバルサービスを提供しています。

  • 国内企業からの派遣で海外赴任する場合

  • 海外留学する場合

  • 上記の対象者に同伴する家族

現地採用・国外永住の場合は申請することができません。

SMBCダイレクト・グローバルサービスは、出国予定日の3週間前までに郵送または店頭にて申請する必要があります。

サービス利用料は月額220円です。

参考:SMBCダイレクト・グローバルサービス : 三井住友銀行

みずほ銀行:海外勤務であることを申告する必要がある

みずほ銀行では、海外勤務・居住の人に向けた日本国内送金サービスを提供しています。

サービスの利用には、みずほ銀行に対して海外勤務者であることを申し出る必要があります。

海外から日本国内の口座へ送金する場合は、外為法の関係で都度こちらの送金サービスを利用するよう記載されています。

利用手数料は無料で、振込手数料は無料〜291円です。

参考:海外勤務者向け日本国内送金サービス | みずほ銀行

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行では、海外でも三菱UFJダイレクトが利用できるグローバルダイレクトサービスを提供しています。

グローバルダイレクトを利用できるのは、帰国予定があり以下の条件に当てはまる場合です。

  • 国内企業からの海外赴任

  • 在外公館勤務

  • 海外留学する場合

  • 上記の対象者に同伴する家族

サービスは窓口で申し込めます。

申込期限は出国予定日の2週間または3週間で、サービスの利用状況によって異なります。

月額利用料は300円です。

参考:グローバルダイレクト : トップ | 三菱UFJ銀行

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行の場合、非居住者となる利用者に対して、海外へのお知らせ方法がないため可能な限り口座を解約するようお願いしているようです。

ただし、給与の振込等の利用目的がある場合、非居住者の届けの手続きを行うことで継続して口座を保有できます

手続きについては、第三者に委任することと記載されています。

参考:海外に長期赴任予定ですが、ゆうちょ銀行の口座は... | よくあるご質問

3. 解約しなければいけない銀行


海外移住などで非居住者となる場合、銀行口座を解約しなければいけない銀行には以下のようなものがあります。

  • あおぞら銀行

  • auじぶん銀行

  • 住信SBIネット銀行

  • セブン銀行 など

これらの銀行のページでは、海外に移住する際は口座を解約するように記載されています。

現在利用中の銀行がどのような対応になっているか、一度確認しておきましょう。

株や投資信託など証券口座は原則解約する必要がある


株や投資信託など証券口座は原則解約する必要がある

海外移住で非居住者となる場合、株や投資信託の取り引きを行う証券口座は基本的に解約する必要があります。

なぜなら、日本の証券会社は日本国外で金融商品取引業務を行う許可等を得ていないためです。

非居住者となった利用者が該当の口座で取引することによって、出国先の法に抵触してしまう可能性があるため、取り引きができないのですね。

証券会社や出国期間によっては必要な手続きが異なります。

たとえば、出国期間が5年未満であれば解約せずに利用できる楽天証券であっても、国内株式と個人向け国債の保有のみが可能で、取り引きはできません。

このように、証券口座での国外の取り引きはできないほか、口座は原則解約しなければならない仕組みとなっています。

状況別:海外移住、銀行口座そのまま?解約?新規口座開設?


状況や銀行によって口座を維持するべきか、出国前に他の銀行で新しい銀行口座を開設するべきかが異なります。ここでは、海外居住者になったら銀行口座はどうすればいいのかを状況別で紹介していきます。

企業派遣での海外赴任の場合(2-5年)

  1. ソニー銀行(すでに口座がある場合)→ 無料で口座の維持が可能

  2. みずほ銀行 → 無料の海外勤務者向けサービス

  3. 三井住友銀行 → グローバルサービス(月220円)

永住目的での移住の場合

  1. ソニー銀行(すでに口座がある場合) → 唯一の永住対応

  2. 新生銀行系の海外送金サービスを併用

  3. 現地銀行口座開設を優先し海外送金サービスを併用

留学の場合(1-3年)

  1. 三菱UFJ銀行(学生サポート充実)

  2. 三井住友銀行(家族サポートあり)

  3. ゆうちょ銀行(手続きが比較的簡単)

状況に応じて、非居住者に向けたサービスがある銀行に乗り換え、現地で新しい口座を開設し、必要であれば海外送金サービスなどを利用するのがおすすめです。

よくあるトラブルとその対処法


次によくあるトラブルとその対処法をご紹介します。

ケース1)出国後に口座を凍結された

考えられる原因:非居住者提出を怠ったり、銀行からの重要書類の見逃し

対処法:

  1. 日本の家族に銀行への連絡を依頼する

  2. 領事館で在留証明書を取得する

  3. 国際電話で銀行に電話し、本人確認の手続きをする

ケース2)海外からネットバンキングにアクセスできない

考えられる原因:IP制限やセキュリティ設定

対処法:

  1. 銀行への事前のアクセス許可申請

  2. 専用の海外アクセスサービスへの切り替え

ケース3)緊急送金に資金にアクセスできない

予防策:

  1. 複数の銀行口座の分散保有

  2. 国際キャッシュカードやデビットカードの準備

  3. 緊急送金サービスの事前登録

海外からの口座管理におすすめのアプリやサービス紹介


最後に、海外留学・海外移住・海外赴任中に役立つおすすめのアプリ・サービスをご紹介します。

  • 各銀行公式アプリ(海外対応版)

  • Wise(海外送金サービス)

  • MailMate(クラウド郵便サービス)

各銀行公式アプリ

銀行の公式アプリはすでに日本国内でも利用している人が多いかと思いますが、利用していない人はアプリのダウンロードを強くおすすめします。

そして海外対応版は国内版とは違う場合があるので、事前に確認しておきましょう。

Wise(ワイズ)

Wiseは専用アプリをダウンロードしてアカウントを作成するだけで、安く早く簡単に送金できるサービスです。

銀行の振り込み時間や営業時間にもよりますが最短10分で送金が完了することもあります。

Wiseの仕組みは、Wiseが世界各国に持つ自社口座を利用し、国内送金を組み合わせることで、国際送金にかかる高額な手数料を削減し、安く早く簡単に海外送金をできるというサービスです。

海外在住者に重宝されているサービスで、大変おすすめです。

MailMate(メールメイト)

MailMateはクラウド郵便サービスを提供しており、日本で自分宛に届く郵便物を海外からスマホやパソコンで確認・管理できます。

MailMateなら、日本で自分宛に届く銀行関連の郵便物もいつでも海外からオンライン確認できるので、銀行からの重要書類を見逃すこともなくなります。

  • 郵便物の電子化とクラウド管理:届いた郵便物はスキャンされ、PDF形式でクラウドに保存、スマホやパソコンからいつでもどこでも確認可能

  • リアルタイム通知:郵便物の到着をメールやSlackで即時通知

  • 郵便物の転送・保管・破棄をダッシュボードから選択可能:必要に応じて原本の転送が可能で、最長7年間の保管や不要な郵便物の安全な破棄にも対応

  • 請求書の支払い代行も:公共料金や各種請求書の支払いも代行可能

  • 納税管理人&国内連絡先登録:MailMateを納税管理人と国内連絡先に指定することもでき、固定資産税など税金関係の郵便物や通知の見逃しをなくすことができます

サービスは1,500円〜利用可能で、お試しで使ってみても安心な30日間の返金保証付き。

こちらも大変おすすめの海外居住者向けサービスとなっています。

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まとめ:海外でも日本の口座をそのまま利用できる銀行もある!


まとめ:海外でも日本の口座をそのまま利用できる銀行もある!

今回は、海外移住する場合に日本の口座をそのまま維持できるのかどうかについて解説し、海外移住などの非居住者の口座に対する各銀行の対応についても紹介しました。

今回紹介した銀行の中で、海外でも口座をそのまま利用できるのは、ソニー銀行のみで、三井住友銀行・みずほ銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行は条件付きで利用可能なサービスを提供しています。

非居住となった場合、口座をそのまま放置しておくと、後からバレてしまい最悪の場合は口座凍結につながってしまう可能性もあります。

出国日が近づけば近づくほど、引っ越しの準備など他のことで忙しくなり、手続きが後回しになってしまうことも十分考えれるので、海外移住が決まった場合は、早めに銀行口座に対する必要な手続きを進めておきましょう。

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