海外ノマドの確定申告をわかりやすく解説!脱税を防ぐためのポイントとは

最終更新: August 13th, 2024
海外ノマドの確定申告をわかりやすく解説!脱税を防ぐためのポイントとは

「海外ノマドは、住民票を抜くべき?」

「住民票を抜く場合も日本の居住者とみなされるのか?」

「海外ノマドでも確定申告は必要か?」

この記事は、上のようなお悩みをお持ちの海外長期滞在者やノマドという働き方をしている方に向けて書かれています。

本記事では、海外ノマドでも確定申告が必要な場合、押さえるべきポイント、そして海外ノマド確定申告問題に関するよくある質問についてご紹介いたします。

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海外ノマドでも確定申告は必要!


海外ノマドでも確定申告は必要!

本題に入る前に、そもそも海外ノマドについて少し紹介します。

海外ノマドは、海外を旅しながらフリーランスで働くスタイルのことを指します。

もっと詳しく海外ノマドについて知りたいという方は、仕事内容や必要なスキルなど海外ノマドの実態について詳しく解説されている以下の記事をご参照ください。

海外で日本の仕事を受けて暮らす海外ノマドでも、確定申告は必要です。

ただし、確定申告すべき国はその人の居住状況などによっても異なってきます。

海外ノマドの暮らし方は短期間で移動したり1〜2年ずつとどまりながら生活したりとさまざまなため、ひとくくりで断定できないのが事実です。

また、日本の確定申告が必要ない人でも海外での確定申告が必要になる場合があります。 現地の確定申告や納税については国ごとに異なるので、現地の税理士などに相談するのがおすすめです。

確定申告が必要な額の収入があるのにどこの国でも納税しないとなると脱税になってしまう可能性があるため、注意しましょう!

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海外ノマドの確定申告で考えるべきポイント4つ

海外ノマドの確定申告先は居住地や状況によって異なります。

考えるべきポイントを簡単にまとめると、以下のとおりです。

  • 日本の居住者なら日本で確定申告する

  • 非居住者の場合は国内源泉所得の有無により異なる

  • 日本での確定申告が不要でも現地での納税が必要な可能性がある

  • 現地での納税ができない場合は日本で確定申告する

とはいえ、その居住者というのがよくわからない……という人もいるかもしれません。

居住者・非居住者の基準や、非居住者の場合の国内源泉所得とは?という点については、以下の項目でわかりやすく解説しています。

日本の居住者なら日本で確定申告する


日本の居住者なら日本で確定申告する

海外ノマドとして働いているけれど日本に住民票がある、日本の居住者である場合は国内での確定申告が必要です。

ただし、日本に住民票はあるがほぼ完全に海外に移住しているという場合、非居住者という扱いになる可能性があります。

非居住者かどうかは日本にいる頻度や資産の所在地なども影響するため、単純に住民票の有無で判断できるものではありません。

居住者・非居住者の基準とは?

居住者・非居住者の基準は、国内法では「日本を生活の本拠にしている、または現在まで引き続き1年以上日本に居住している」かどうかで定められています。

具体的には、以下のような部分から総合的に判断されるようです。

  • 住民票の有無

  • 滞在日数

  • 国籍

  • 職業

  • 家族が住んでいる場所

  • 資産がある場所 など

このように、居住者・非居住者の基準は生活の本拠がどこにあるかなど、さまざまな客観的事実によって判断されるため、一概には断言できません。

居住者・非居住者の違いについて、詳しくは以下の国税庁のページに記載があります。

参考:No.2875 居住者と非居住者の区分|国税庁

非居住者の場合は状況により異なる【国内源泉所得とは】


非居住者の場合は状況により異なる【国内源泉所得とは】

日本の居住者に該当しない「非居住者」の場合、日本で納税義務があるのは国内源泉所得のみとなります。

国内源泉所得というのは、日本の国内から発生した所得のことを指します。

具体的には、以下のような場合国内源泉所得とみなされます。(一例です)

  • 日本国内の事業所を通じて得る収入

  • 日本の国債や法人の債権利子

  • 日本国内の不動産の収入

  • 日本国内の営業所の預貯金の利子

  • 著作権の使用料またはその譲渡の対価 など

上記の記載を見ると、自分の契約した賃貸物件・オフィスなどの恒久的施設(物理的な建物)が国内にある場合、そこから所得が発生していると考えられることがわかります。

海外にいても国内に物件を有していたら、国内源泉所得とみなされたり、確定申告が必要になったりする可能性があるのです。

参考:No.2878 国内源泉所得の範囲(平成29年分以降)|国税庁

国内源泉所得になるケース・ならないケースの例

とはいえ、だいたいの海外ノマドワーカーであれば海外に居住しているため、恒久的施設は現地の居住地になると思います。

たとえば、そういったフリーランスが海外ノマドとして日本からの仕事を請け負う場合、国内源泉所得にはならないケースが多いです。

一方、海外でネットショップを運営しているが国内にオフィスがあるといったような場合は、その物件が恒久的施設となり、納税の義務があります。

国内源泉所得でも確定申告が不要な場合もある

国内源泉所得には、確定申告が必要な場合とそうでない場合があります。

国内源泉所得のうち、すでに源泉徴収されており源泉分離課税にあたるものは確定申告は必要ありません。

源泉分離課税というのは、源泉徴収のみで課税関係が完結する課税方式です。

「所得をもらう際にすでに税金を引いているから、この分については確定申告しなくていいよ」ということですね。

このように、非居住者の場合は国内源泉所得に対して納税が必要であり、さらに課税方式によっては確定申告が必要な場合とそうでない場合があります

ただし、職業や租税条約の関係などで見解が異なるため、自身の状況が分かりづらいという場合は専門家に相談するのがおすすめです。

参考:No.2873 非居住者等に対する課税のしくみ(平成29年分以降)

参考:我が国の租税条約等の一覧

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日本での確定申告が不要でも現地での納税が必要な可能性がある

非居住者であり国内源泉所得にあたる収入がないという場合でも、現地での納税が必要な可能性が高いです。

これは海外ノマドとしてどのような暮らしをしているかや国の法律等によっても異なりますので、滞在する国の情報を調べておくのがおすすめです。

現地での納税ができない場合は日本で確定申告する

海外ノマドとして旅するように暮らす場合、複数の国を放浪しているなどの事情がある時は、日本の居住者と考えられる可能性が高くなります。

また、納税者番号などが発行されず現地で納税することが難しいというケースもあるようです。

このような場合は、日本で確定申告をする必要があります。

複数の滞在地がある人の場合の居住者・非居住者の判定については、以下の国税庁のサイトでチェックすることが可能です。

参考:No.2012 居住者・非居住者の判定(複数の滞在地がある人の場合)|国税庁

海外ノマドが確定申告するには?


海外ノマドが確定申告するには?

海外ノマドとして生活する人が日本で確定申告する場合、おおまかにわけて以下の二つのケースがあります。

  • 日本の居住者の場合はオンラインで確定申告できる

  • 非居住者の場合は納税管理人を定める必要がある

それぞれのケースについては、以下の項目で具体的に解説しています。

日本の居住者の場合はオンラインで確定申告できる

日本の居住者であり、マイナンバーカードを持っている場合、オンラインで確定申告することができます。

オンラインでの確定申告は「e-Tax」を使って行います。

e-Taxを使うには、パソコンやスマホ、マイナンバーカード、ICカードリーダーなどが必要です。

参考:【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)

非居住者の場合は納税管理人を定める必要がある

日本の非居住者と判断される場合や海外転出届を提出していてマイナンバーカードがない場合は、e-Taxを使ったオンラインでの確定申告はできません。

この場合、「納税管理人」を定めることで確定申告を行うことができます。

納税管理人には、日本を居住地とする個人または法人を選ぶことが可能です。

たとえば、日本にいる家族や、税理士などに依頼する人も多いようですね。

納税管理人を定める際には、非居住者の納税地の税務署に届出書を提出する必要があります。

書式については、以下の国税庁のサイトに掲載されています。

参考:A1-7 所得税・消費税の納税管理人の届出手続|国税庁

納税管理人は何をするの?

納税管理人は基本的に居住地が日本であれば誰でもなれますが、何をする役割なのか?税金に関することだけど家族に任せて大丈夫なの?と疑問に思う方もいるかもしれません。

納税管理人は、納税者本人に代わって確定申告書を提出したり、税金関連の書類を受け取ったりします。

ただし、確定申告書の作成も依頼したいという場合は注意が必要です。

確定申告書の作成は、税理士の資格がない人に依頼すると税理士法違反になってしまいます。

そのため、余裕のある方は納税管理人を税理士に依頼すると安心といえるでしょう。

また、納税管理人と聞くと納税者の税金について責任があるように感じる人もいるかもしれませんが、たとえば滞納があったからといって連帯責任を負うことはありません。

おすすめ記事:【無料】フリーランス向け請求書テンプレート5選|作成方法も解説

海外ノマドの確定申告に関するよくある質問


海外ノマドの確定申告に関するよくある質問

こちらの項目では、海外ノマドの確定申告に関連して疑問に思われがちな質問に回答しています。

  • 海外ノマドの国民健康保険はどうなるの?

  • 海外ノマドは海外転出届を出すべき?

  • 海外ノマドワーカーの年金はどうなるの?

それぞれの質問については、以下の項目で詳しく解説しています。

海外ノマドの国民健康保険はどうなるの?

海外ノマドとして暮らす場合、海外転出届を提出しなければ国民健康保険は利用可能です。

一方で、現地に長期滞在となり海外転出届を提出する場合には、同時に国民健康保険を強制脱退となります。

そのため、海外転出届を出したら、一時的に帰国しても国民健康保険を利用することはできません。

海外ノマドは海外転出届を出すべき?

海外ノマドが海外転出届を出すべきかどうかの判断は、滞在期間によります。

海外ノマドとして国外に滞在する期間が1年以上となる場合は、海外転出届を提出する必要があります。

海外転出届を提出すると住民税などの支払いは不要となりますが、住民票は除票され国民健康保険も利用できなくなるので注意が必要です。

一方で、海外転出届を一年未満で提出していたとしても、海外に転出して一年未満であれば居住者ということになります。さらに、海外転出届を提出していても、国内源泉所得税がある場合は居住地に関わらず日本での確定申告は必要になります。

海外転出届や住民票についてもっと詳しく知りたいという方は、「【海外赴任が決まった方】住民票・転出届・郵便物・必要な手続きを解説 」もあわせてご覧ください。

海外ノマドワーカーの年金はどうなるの?

海外ノマドワーカーの年金は、日本で年金を納めているかによって将来もらえる金額が変わります。

日本の居住者として海外ノマド生活をする場合、年金を納入する義務があります。

一方で、海外転出届を提出して非居住者となる場合、年金の支払いは任意になるのです。

そのため、非居住者であれば必ずしも年金を払う必要はないのですが、その分将来もらえる年金額は減ります。

確実な情報は国税局電話相談センターへ!

海外で自由に拠点を跨ぎ働く海外ノマドを消費税や国民年金保険料などの問題に悩まされることなく楽しみたい方は、確定申告の有無や納税義務などについて明確に理解したいですよね。

海外ノマドワーカーの納税事情は、その人の滞在する国や状況によりますので、確実な情報を得るためには、国税局電話相談センターへご相談することを強くおすすめいたします。

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