不動産業務効率化を進める方法|便利なシステムや選び方を紹介

「不動産会社で働いているが、業務量が多くて大変」
「不動産業の業務効率化を進めたい」
「不動産業界のDX化で業務改善を進める方法が知りたい」
この記事は、こんな悩みを解消していきます。
近年、多くの業界で業務効率化が必要とされており、システムの導入やDX化が進んでいます。一方で不動産業界には課題が多く、なかなか業務効率化が進んでいません。それゆえ離職率も高く、人手不足も続いている状況です。
そこで本記事では、不動産業界で業務効率化を進める方法を解説します。業務効率化におすすめのシステムも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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不動産業界が抱える3つの課題

令和5年の雇用動向調査結果の概要によると、不動産業界の入職率・離職率は以下の数値となっています。
入職率:15.0%
離職率:16.3%
入職超過率:-1.3%
※不動産業と物品賃貸業の合計値
入職率より離職率のほうが高く、入職超過率は全業種のなかでもワースト3位。つまり不動産業界は、深刻な人手不足の状況です。
その要因として、不動産業界の課題が3つ挙げられます。
1)従業員の業務負担が多い
不動産会社の業務内容は、書類作成や物件管理、接客や問い合わせ対応など多岐にわたります。さらに入学や就職が重なる時期は繁忙期となり、残業時間も増えがち。人手不足から一人当たりの業務量が増えてしまい、それが更なる離職率の増加につながるという悪循環も招いています。
また近年ではオンライン上で物件を比較する人が増えており、不動産会社間の競争も激化しています。そのなかで顧客を獲得するには、スピーディーな対応が求められるため、休日や営業時間外の対応が必要な場合もあるかもしれません。
このような従業員の業務負担が、大きな課題となっています。
2)扱う情報が多く管理が大変
不動産会社で扱う情報は、主に顧客データ、契約書類、物件情報の3つ。いずれも機密性が高く、量も膨大です。生産性の向上にはこうした情報が不可欠ですが、管理が行き届かないことも多いでしょう。
手作業の場合、リアルタイムでの情報更新ができない点も課題です。古い情報を顧客に伝えてしまうと、顧客との信頼関係を損なったり、顧客満足度が下がったりする要因となります。
3)DX化が遅れている
DXは「デジタルトランスフォーメーション」の略称。企業がデジタル技術を活用して業務改革を進め、市場において優位な立場を築くことを意味します。企業全体で見ると少しずつDX化が進んでいますが、不動産業界ではあまりDX化が進んでいません。
もちろん不動産業務においては、人が柔軟な対応をすべき場面はあるでしょう。けれども書類や物件の管理、顧客情報の管理など、システムの導入によってDX化を促進できる部分はあるはずです。DX化を進めることが、他社との差別化にもつながっていきますよ。
不動産業務を効率化するメリット

不動産業界の抱える課題を解決するには、業務効率化が必要です。不動産業務を効率化するメリットは、大きく3つあります。
従業員の負担を軽減できる
業務効率化とは、業務の「3M」つまり「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすことです。ムリ・ムダ・ムラとは、たとえば以下の状態を指します。
業務量が多くて従業員にムリがかかっている状態
ムダな作業に時間がとられている状態
担当者によって仕事の進捗にムラがある状態
こうした状態を改善することで、従業員の業務負担や残業時間の削減が可能になります。
ヒューマンエラーや属人化を防げる
業務効率化の際に自動化ツールを活用すれば、ヒューマンエラーを防止できます。するとムダな修正作業が発生しませんし、顧客に迷惑をかけることもなくなります。
またツールを活用することで、誰でも同じように業務ができるようになれば、属人化も防げるでしょう。
生産性を高められる
業務効率が上がると、ルーティンワークにかかる時間が短縮できて、コア業務に注力できる時間が増えます。すると新しい事業を始められる、競争力を高められるなど、不動産会社にとってプラスの結果を生むでしょう。
不要な人件費を減らすことができるため、コスト削減にもつながります。
不動産会社が業務効率化を進める方法

不動産業務を効率化したいと考えていても、具体的な方法がわからない方も多いですよね。業務効率化を進める方法は、大きく2つあります。
1)業務マニュアルを作成する
業務が属人化していると、以下のような問題が起きやすくなります。
担当者によって業務の質にムラができる
担当者が不在の時に業務が停滞する
異動や退職時に引継ぎの手間がかかる
これでは業務効率の低下を招いてしまいます。
そんな時は、業務マニュアルを作成しましょう。業務マニュアルを作成するメリットは、業務の属人化が防げることと、マニュアルの作成過程で業務プロセスを明確化できること。不要な工程を削除し、最適化した業務プロセスを従業員間で共有すれば、全体の業務効率が高まります。
2)目的に合ったツールを導入する
業務効率化を進めるには、ツールの導入も効果的です。なかでもインターネット上で利用できるクラウドシステムは導入も運用もしやすいため、気軽に始められますよ。
物件管理や内覧対応などの不動産業に特化したツールもあれば、書類や顧客情報の管理など、業種をまたいで使えるツールもあります。ツールを導入してペーパーレス化や自動化を進めることで、業務効率を大きく高められるでしょう。
業務効率化を進める際の注意点
業務効率化を進めるには、いくつか注意点もあります。1つは、ツールの導入にコストがかかる点。自社システムを構築すると導入費用が高額になり、クラウドサービスを利用するとランニングコストがかかり続けます。一度試算したうえで、無理のない方法を選ぶとよいですね。
また突然これまでのやり方を変えてしまうと従業員にとって負担になりますし、抵抗感を持つ人もいるはず。事前に説明会や勉強会を開くなどして、やり方を変える目的やメリットなどを伝えておく必要があります。
そして新しいことを始める場合、運用中にトラブルが起こることも想定されます。現場の混乱を防ぐためにも、トラブル時の相談先や対応方法を明確にしておきましょう。
不動産業務の効率化ができるシステム・ツール
ここでは、不動産会社の業務効率化につながるシステムをご紹介します。効率化できる業務は、主に以下の5つです。
書類管理
物件管理
顧客管理
スケジュール管理
内覧対応
会社によって効率化すべき業務は異なるので、目的に合ったシステムを選んでください。
①書類管理|クラウド郵便サービスでペーパーレス化を促進

紙の書類は複数の情報を比較する際には便利ですが、保管に場所がとられるうえ必要な書類を探しにくいのが欠点です。その課題を解決するのが、ペーパーレス化。書類をデータ化すれば保管スペースが削減できて、書類の検索性も高まります。大量の書類を扱う不動産会社にとって、業務効率化の一助となるでしょう。
ペーパーレス化を進めるには、クラウド郵便サービスがおすすめです。たとえばメールメイトの場合、届いた郵便物をスキャンし、PDFデータとしてクラウド上に保管します。郵便物を開封してファイリングする手間が省けますし、データなので共有や検索も容易です。自社でスキャンした書類もまとめて管理できますよ。
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②物件管理|不動産管理システムで多様な情報を一括管理

引用:不動産業務支援システム「いえらぶCLOUD(クラウド)」
物件管理を行うには、物件そのものの情報や所有者の情報、入居者の情報など、多様な情報を管理しなければなりません。手作業で行うのは時間がかかりますし、ミスも許されないため、負担が大きいですよね。
そんな時に便利なのが、不動産管理システムです。不動産管理システムには物件管理や賃貸管理、不動産売買管理などの機能があり、さまざまな情報を一元管理することが可能です。
なかには仲介業務向けや管理業務向け、あるいは両方に対応しているタイプがあります。いえらぶCLOUDでは「業務効率化ができたおかげで管理戸数を1.5倍に増やせた」「通常20〜30分かかる業務が一瞬で終わった」などの効果が出ていますよ。
③顧客情報管理|CRMを導入して顧客満足度の向上を目指す

引用:不動産顧客管理システム-みらいえ
顧客情報を管理するには、CRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)の導入がおすすめです。目的は顧客ごとに閲覧データや取引実績などをまとめて管理し、顧客ニーズを的確につかむこと。その結果、業務効率化だけでなく、顧客満足度の向上や高精度なマーケティング戦略の立案が目指せます。
またCRMのなかには、みらいえのように不動産業界に特化したものもあります。不動産業界に特化している、あるいは不動産業界での導入実績があるシステムなら、ベンダー側に知見があるため安心して利用できるでしょう。
④スケジュール管理|タスク管理ツールで進捗状況を可視化

引用:チームの仕事、プロジェクト、タスクをオンラインで管理 •Asana•
不動産業務は多岐にわたるうえ、さまざまな人が関係するため、進捗状況の確認が難しいことも多いです。そんななかで効率よく業務を進めるには、タスク管理ツールやスケジュール管理ツールが便利です。
タスク管理ツールを使えば、進捗状況が一目でわかるため、今何をすべきかが明確化されます。そのためムダな時間がなくなり、効率よく業務を進められるのです。
たとえばAsanaには、以下のような機能があります。
タスク作成(担当者や期日も設定可能)
優先度の設定
ワークフロー
チーム内での情報共有
タイムトラッキング など
こうした機能を活用すれば、業務を効率化しミスを減らすことができますよ。
⑤内覧対応|VR内覧システムでオンライン内覧を実現

引用:不動産VR|VR内覧 | 360°パノラマVR「スペースリー」
従来は、内覧といえば現地に行くのが当たり前でしたが、近年ではVRシステムを使ったオンライン内覧も増えています。VRとはバーチャルリアリティ、つまり仮想現実のこと。本当はそこにいなくても、実際にその場にいるかのような感覚が味わえる技術です。
つまりVRシステムを使えば、顧客は家にいながら物件の内覧ができます。その分、現地に従業員が出向く必要がなくなり、業務負担を減らせるのです。顧客にとっても便利なので、顧客数アップや顧客満足度の向上にもつながります。
スペースリーの導入事例には、「繁忙期の現地内見を3カ月で531件削減した」「入居中の秋予定物件の内覧ができて便利」といった効果が見られています。
業務効率化システム・ツールを選ぶポイント
不動産会社によって規模や抱えている課題、予算などは異なります。自分の会社に合ったシステムを選んでこそ業務効率化が進むため、慎重に選ばなければなりません。
ここではシステムを選ぶポイントを、3点ご紹介します。
1)システムの導入目的に合っているか
まずは「なんのためにシステムを導入するのか」という点を明確にしてください。たとえば「書類を整理したい」「顧客情報をまとめたい」など導入目的が違えば、必要なシステムも違ってきます。
目的を明確化するには、現在の業務プロセスの分析から始めましょう。業務プロセスを可視化できれば、課題も見えてくるはずです。
2)機能とコストのバランスは良いか
多くのシステムは、利用にあたってコストがかかります。なかには0円から始められるものもありますが、機能に制限があり、思うように業務効率化ができないことも。単にコストを比較するだけでなく、「何にどのくらいのコストがかかるのか」という視点で見ることが大切です。
またあまりに多機能なシステムを選ぶと、使いこなせない可能性もあります。必要な機能が付いているのはもちろんですが、そのうえで不要な機能が少なく、使いやすいものを選んでください。
3)サポート体制が整備されているか
初めてシステムを導入する場合、運用中に予期せぬトラブルに陥ることが考えられます。その時にサポート体制が整っていれば、安心して相談できるでしょう。近年はチャット相談での対応も可能なシステムが増えており、気軽に使うことができますよ。
トラブル時だけでなく、導入時や運用中のサポートも受けられれば、より効率的な運用ができるでしょう。
不動産業務効率化に関するQ&A

最後に、不動産の業務効率化に関してよくある質問に回答していきます。
Q1)不動産業務のなかでどのような業務を効率化できる?
不動産業務のなかでも、以下は効率化しやすい業務といえます。
書類管理:クラウド郵便、文書管理システム
物件管理:不動産管理システム、物件管理システム
顧客管理:顧客管理システム
スケジュール管理:タスク管理システム、スケジュール管理システム
内覧対応:VR内覧システム
契約書の作成・契約手続き:電子契約システム
請求書管理:請求書管理システム
問い合わせへの対応:チャットボット など
こうした業務は自動化しやすいので、適切なシステムを導入すれば業務効率化が進みます。
Q2)システムの導入に向かない業務もある?
不動産業界でも、システムの導入によって効率化できる業務は多いです。ただ、システムはルーティンワークの自動化には向いていますが、イレギュラー対応にはあまり向いていません。そのためクレーム処理や突発的なトラブル対応には、システムの導入は向かないでしょう。
Q3)システムの代わりにRPAを導入するのもあり?
RPAとは、ロボティックプロセスオートメーションの略称です。大きな特徴は、業務全体をシステム化するのではなく、操作そのものを自動化する点。システムを導入するよりもかかるコストが安く、導入しやすいのがメリットです。
一方でAIと違って判断能力がないため、誤った指示を出した場合もそのまま作業を継続してしまいます。カスタマイズ性は高いですが、高度な作業ができないのは難点です。
RPAに向いているのは、情報収集や集計作業。システムの代わりとして使うのではなく、それぞれに合った場面で活用するのがよいでしょう。
不動産業界の業務効率化は大きな課題!うまくシステムを活用しよう

本記事では、不動産会社の業務効率化について解説しました。不動産業界の課題は多いものの、適切なシステムを導入することで、業務負担の削減や効率化が進みます。うまくシステムを活用していきましょう。
どこから始めるべきかわからない方は、まず業務フローを見直し、課題を見つけてください。いくつも課題がある場合は、ペーパーレス化から始めるのもよいですね。その際はクラウド郵便や文書管理システムの導入がおすすめです。
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