ペーパーレス化とは?メリット・デメリットとおすすめサービス紹介【2024年版】

最終更新: September 12th, 2024
ペーパーレス化とは?メリット・デメリットとおすすめサービス紹介【2024年版】

「ペーパーレス化を進めるには?」

「ペーパーレス化は義務化なの?」

「ペーパーレス化って具体的にどんなもの?」

このような疑問をお持ちの方に向けてこの記事は書かれています。

本記事では、ペーパーレス化とは何か、メリット・効果とデメリット、そして具体例や企業が取り組めるペーパーレス化の方法をご紹介いたします。

ペーパーレス化に取り組みたい企業の方は、ぜひ参考にしてください。

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ペーパーレス化とは?

ペーパーレスとは?

ペーパーレスとは、情報の保管やコミュニケーションを紙媒体ではなく電子的に行うことを指します。

さらに紙媒体であったものを電子化、データ化することをペーパーレス化と言います。 2005年に施行されたe-文書法や2021年の改正電子帳簿保存法など、現在日本は国家を上げてデジタル化を進めています。

ペーパーレス化は、そんなデジタル化に関連してよく聞く言葉です。

ペーパーレスの目的とは?

ペーパーレスの目的とは?

政府の考えるペーパーレス化を進める目的は、業務効率化や、生産性の向上、新たな付加価値の創出などがあります。

さらにコロナ禍を受けて、持続可能な社会の実現のために、感染症や自然災害に対応できる強靭性を確保することもペーパーレス化を進める目的です。

2017年のテレワーク先駆者百選で総務大臣賞を受賞した日本マイクロソフト株式会社の受賞ポイントの1つが、情報通信技術の利活用でした。

同社には完全ペーパーレスというテレワークができる環境が整備されていることから、テレワーク勤務が就業規則に導入されています(2017年 テレワーク先駆者百選 総務大臣賞 事例のご紹介)。

ペーパーレス・デジタル化に向けた政府の取組み

ペーパーレス・デジタル化に向けた政府の取組み

次に、ペーパーレス化・電子化を推進するために政府が行なっている取り組みをご紹介いたします。

土曜配達を休止する郵便法改正

2021年10月から郵便法が改正されて土曜日の配達が休止されるなど、改正前と比べると配達に日数やコストが掛かるようになりました。

これにより、締め日付近で請求書を郵送せずに、PDF化したものをメールに添付する企業が増えるかもしれません。

法律が変わり、それを理由に取引先と交渉してデジタル化できるチャンスが生まれたことは、業務効率化を図りたい企業にとっては追い風となるでしょう。

関連記事:受け取りたくない郵便物の受け取りを拒否する方法と注意点を解説

改正電子帳簿保存法

2021年に施行された改正電子帳簿保存法により、電子取引データの保存が義務付けられました。

電子帳簿保存法とは、電子取引の履歴をデータ保存することが義務化されたことにより、その他保存が義務付けられている帳簿や書類を電子データで保存際の要件を定めた法律です。

完全な義務化まで2年の猶予期限が設けられましたが、2023年12月31日以降からはメールやインタネットを開始てやりとりした取引情報などの電子取引データのデータ保存が求められるため多くの企業は着々と準備を進めています。

また、改正電子帳簿保存法のスキャナ保存と電子帳簿保存は努力義務であり、義務ではありません。

しかし、取り組むことで企業にとってさまざまなメリットがあるため、帳簿に関連する書類のペーパーレス化を推進したい方は、ツールを導入する際に、改正電子帳簿保存法に対応しているかどうかを確認するのがおすすめです。

参考:電子帳簿保存法制度特設サイト(国税庁)

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ペーパーレス化の方法とは?具体的な電子化の方法

ここでは、特別なツールを導入する必要がなく今すぐにペーパーレス化の導入ができる方法4つを紹介します。

ペーパーレス化の習慣を身につけて業務の効率化を図りましょう!

1. FAXではなく電子メール

1. FAXではなく電子メール

紙の書類や資料を他の人に共有したいときに、FAXではなくスキャニングで電子化、PDF化しメールに添付して送るようにしましょう

そうすることで紙を使わず共有することができます。

さらに、紙で受け取ると保管場所を設ける必要がありますが、データ化されているとパソコンやクラウドに保存するだけで良くなります。

そうすることで、以下のようなメリットがあります:

  • 紙を保管する場所がいらない

  • 過去の紙の書類を検索ですぐに見つけられる

  • 他の人に簡単に共有できる

2. オンラインストレージを活用

2. オンラインストレージを活用

オフィスにある物理的な保管場所や段ボールではなく、代わりにパソコン上やクラウド上のストレージに資料や書類をデータ化して保存するようにしましょう。

必要な文書をスキャン、PDF化するだけでパソコン上に安全に保管することができます。

郵便物や請求書、契約書、納品書などの書類のスキャニングサービスをお探しの方は、クラウド郵便のメールメイトがおすすめです。

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3. タブレットやパソコンのメモ

3. タブレットやパソコンのメモ

タブレットやパソコンのメモを使用することで、後で見返したり、検索や保存が簡単になります。

紙に書くと無くしてしまったり、見つけるのが大変だったり、読み返すとなんて書いてあるかわからないといった事態が起こる可能性があります。

4. 電子署名を使う

4. 電子署名を使う

書類への署名を行う際には、電子署名を利用するようにしましょう電子署名には、サービスによって無料で使えるものがあります。

契約書を印刷することなくさらにメールでリンクなどを送るだけで契約書を相手に送ることができます。

ペーパーレス化を進める手順

ペーパーレス化を進める手順

次に、企業が実際にペーパーレス化に取り組む際の手順を紹介します。

1. 経営層の理解を得る

ペーパーレス化は、一部の社員が取り組みを始めるだけでは従来の習慣を変えることができません。

組織に根付いている習慣を変えるには、経営層を含めた会社が一丸となって目的や意義を理解して意識的に取り組む必要があります。

そのために、ペーパーレス化を導入する目的や効果、効果測定の方法を提案し、経営層の理解を得ることは非常に重要です。

2. ペーパーレス化する書類を決める

次に、社内にある書類の中でもどの紙を電子化するかを決めます。

特に改正電子帳簿保存法が施行された今、電子化すべき書類や電子化ができる書類から取り組むことができます。

あるいは、外部に影響が少ない社内の書類など取り組みやすい部分から電子化を進めることもできます。

どちらにせよ、電子化する書類を決めたら関係者全員が電子化するというルールを守るようにする必要があります。

3. ペーパーレス化ツールを導入

次に、決めた書類をペーパーレス化するためのツールを選定・導入します。

ツールを選ぶ際には、ニーズに合う機能を備えているか、予算内か、すでに導入しているツールと連携させることができるか、お試し期間などを使って社員が使いやすいと思うかなどを判断基準にすることができます。

4. 効果測定

最後に社内全体がペーパーレス化を進めた効果を見ることができるように効果測定、報告を行います。

こうすることで、一つのペーパーレス化の取り組みが次のペーパーレス化の取り組みにつながっていきます。

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ペーパーレス化にはどんなメリットがある?

ペーパーレス化にはどんなメリットがある?

ペーパーレス化には、さまざまなメリットがありますがここでは代表的な4つをご紹介します。

メリット1)業務の効率化

紙媒体であった情報や紙の資料を電子化することで、いつでもどこにいても情報へのアクセスが可能になります。

対面でないといけない取引や会社にいないとアクセスできない情報などがあるかと思いますが、それらをペーパーレス化することでそのような業務にかかる時間を短縮することができます。

また、データ化されていれば、必要な情報が簡単に検索できるため紙の書類の束の中から必要な情報を探したりする手間もかかりません。

メリット2)コストの削減

愛媛県西予市がペーパーレス化に取り組んだ結果、議会のコピー使用料半減、FAX代は、1/10以下になりました。

効率化による削減効果は、年換算で1,600万円相当にもなります(ICTを活用したペーパーレス化から働き方改革への取組み)。

このように、ペーパーレス化を進めること紙を使わなくなるため、印刷にかかっていた経費や時間が減りコストの削減に繋がります。

メリット3)オフィススペースの有効活用

紙媒体の情報を保管する場所が不必要になるため、オフィススペースを有効に活用することができます。

書類を保管していた棚やファイル、ファイルたてなどの小物も不要です。

メリット4)リモートワーク環境整備

ペーパーレス化の目的の一つとして、リモートワークを導入することが挙げられます。書類や業務を電子化することで、パソコン上で業務を完結させることができるようになるため、出社する必要がなくなります。

さらに、書類を保管するスペースがいらないため、バーチャルオフィスでの法人登記も可能になります。

ペーパーレス化のデメリット3つ

ペーパーレス化のデメリット3つ

ペーパーレス化には、次のような注意点・デメリットがあります。

デメリット1)一度にたくさんの書類を見比べることができない

書類であれば、一度にたくさんのものを見ることが可能ですが、データ化をすると画面の大きさに限りがあるため見やすさには限界があります。

デメリット2)パソコンなどの電子機器の使い方を知る必要がある

紙の電子化により業務効率化が期待できるのは、紙よりも電子化されたデータの方が扱いやすいためです。

つまり、電子機器の使い方を知っていないとペーパーレス化を進めてもメリットを感じられないかもしれません。情報が保管されてる電子機器の使い方を知っておく必要があります。

デメリット3)導入するための初期費用、維持費などがかかる

ペーパーレス化の方法の一つとして、ツールを導入することが挙げられますが、社内でツールを開発するにしても他社のサービスを利用するにしても新しいものを導入するにはコストがかかります。

さらに前述したように、従業員に使い方を教える必要がある場合は研修会を開いたり教材を用意したりというようなコストも発生します。

ペーパーレス化が進まない理由とは?

総務省が2021年に行った調査によると、世の中でデジタル化が進んでないと思う理由という質問に対し、情報セキュリティやプライバシー漏洩の不安、利用する人のリテラシーの不足、様々な分野におけるデジタルでの業務利活用が不十分といったような理由が多く挙げられました。

また、株式会社ProgateとMMD研究所が共同で行った調査によると、勤めている企業のペーパーレス化を推進する上での課題として以下が挙げられました。

デジタル化推進の課題グラフ

このように、ペーパーレス化によるデメリットに対しての懸念と課題が企業のペーパーレス化の推進を妨げているようです。ペーパーレス化にデメリットがあることは確かですが、知識不足や導入コストなどは単なる初期費用です。

ペーパーレス化を実現させることができれば、前述したように大幅なコスト削減、業務効率の向上につながるでしょう。

最新!ペーパーレス化の推進状況

最新!ペーパーレス化の推進状況

一方で、最新の統計によると電子帳簿保存法の改正によりペーパーレス化を実現させるために多くの企業が取り組みを進めていることがわかっています。

2023年7月にペーパーロジック株式会社が大企業の法務、経理、総務部門に所属している方111名を対象に行った大企業のペーパーレス化に関する実態調査を行いました。

参考:【大企業のペーパーレス推進状況を調査】電帳法のスキャナ保存、過去書類も含め「全面的に電子化予定」は64.0%、「一部のみ」は30.6% 電子化「する・しない」の優先順位や課題とは?

過半数以上の大企業は、書類の電子化を予定している

「電子帳簿保存法改正に伴い、スキャナ保存可能な過去の書類を含む書類の電子化を予定している」と回答した人は、64%と過半数を超えています。一部予定していると回答した人は30.6%でした。

全面的なペーパーレス化の目的は?

全面的なペーパーレス化を実現する目的には、業務の効率化やDXの促進などを含む以下のようなものが挙げられました。

  1. 業務の効率化(70.4%)

  2. DXの促進(70.4%)

  3. セキュリティの強化(47.9%)

  4. リモートワークへの対応(40.8%)

  5. 企業イメージの向上(21.2%)

他にも、その他の回答には、「人件費の削減」や「書類の保管場所の削減」などが挙げられれています。

電子化する書類NO.1は、領収書

電子化を予定している書類の種類という質問では、以下のような書類が挙げられています。

  1. 領収書(67.6%)

  2. 契約書(64.7%)

  3. 申込書(50%)

  4. 預り証(23.5%) など

領収書は、出張などで非常に溜まりやすい書類です。部署ごとに領収書の入った段ボールがあるのではないでしょうか?

この領収書をデータ化できれば、確保スペースを用意する必要も過去の領収書を探すのに時間をかける必要もなくなります。

おすすめ記事:【業務委託向け】請求書の書き方を項目ごとに解説!|注意点も紹介

ペーパーレス化を推進するためのツールを紹介

ペーパーレス化を始めるにあたってのポイントは、複雑すぎないこと、誰にとっても使いやすいことが重要です。

ここでは、何をペーパーレス化したらいいかわからないという方に向けて、ペーパーレス化におすすめツールを4つご紹介いたします。

  • クラウド郵便

  • 電子署名

  • 勤怠管理システム

  • 電子請求書

1. クラウド郵便

MailMate

代表的なサービスには、「メールメイト」、「トドケール」、「Atena」などがあります。

従来は、会社の郵便物の仕分けに人件費を使っていたり、テレワーク中は郵便物を受け取るためだけに出社したり、メール室や社内便があっても郵便物の紛失や社内便の遅延などの問題がありました。

しかし、クラウド郵便を導入することで、会社宛の紙の郵便物を一括パソコン上で管理することができ、いつでもどこでもリアルタイムにパソコン上で郵便物を確認できます。

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2. 電子署名

SignTime

出典:サインタイム

電子署名は、電子契約などとも呼ばれる契約書を電子化する方法です。

有名なサービスには、「クラウドサイン」や「サインタイム」などがあり、これらのサービスは電子帳簿保存法の要件に対応しています。

従来まで紙の契約書にサインをする必要があったため郵送や転送などの必要性から契約に時間がかかっていました。

しかし、契約書を電子化してパソコン上でサインできるようになってから紙の契約書を用意する必要がなくなり、さらに契約を結ぶまでの時間が短縮されるようになりました。

3. 勤怠管理システム

マネーフォーワード

出典:マネーフォーワード

勤怠管理システムとは、タイムカードや出勤簿がデジタル化されたサービスです。

有名なものには、「Smart HR」や「マネーフォーワード」などがあります。

従来までは、タイムカードや出勤簿に従業員が出勤した時間と退勤した時間、残業時間などを手書きしていました。

しかし、勤怠管理システムを導入することで自動で従業員の勤務状況が記録され、リアルタイムに確認することができます。

4. 電子請求書

TOKIUM

出典:TOKIUM

電子請求書サービスは、紙の請求書を事業者が企業の代わりに受領し、データ化して送信してくれるというものです。

有名なものには、「TOKIUM」があり、こちらも電子帳簿保存法の要件を満たしています。

紙の請求書やメールの請求書などさまざまな形式で届く請求書をお使いの会計ソフトへ取り込みができる形式に合わせて一括管理・変換してくれます。

請求書の送付先を事業者に変更するだけであとは全て請求書の管理を任せられます。

ペーパーレス化は手軽に始められる!

ペーパーレス化は手軽に始められる!

まずは、手軽に始められる郵便物のデジタル化から始めてみてはいかがでしょうか。

デジタル化のためのシステム導入を渋っていても、政府を中心としてデジタル化やペーパーレス化の動きは年々拡大していきます。早くからペーパーレス化を導入しておきましょう!

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少しでも興味を持っていただけましたら、お気軽にお問合せください。

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