【業務委託向け】請求書の書き方を項目ごとに解説!注意点も紹介

最終更新: August 5th, 2024
【業務委託向け】請求書の書き方を項目ごとに解説!注意点も紹介

「業務委託の請求書って何を書けばいいの?」

「フリーランスでも請求書の発行は必要なの?」

「請求書のテンプレートがあれば知りたい」

こんな悩みをお持ちの方には、この記事が参考になるでしょう。

業務委託とは、契約先の企業から業務を任され、その成果と引き換えに報酬を受け取る形態です。成果さえ出せれば勤務時間等は問われないことも多く、自由度が高い働き方といえます。

ただし業務委託の場合、業務委託を受けた側が請求書を発行しなければなりません。

そこで本記事では、業務委託の請求書を作成する方法や注意点について解説します。請求書の書き方に悩んでいる方は、ぜひご一読ください。

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業務委託の請求書とは

業務委託の請求書とは

近年では働き方が多様化し、フリーランスや個人事業主として働く人も増えてきました。

そのなかの多くは業務委託契約を結びながら働いており、委託された業務を完了させる、あるいは成果物を納品することで報酬を得ています。

ただしスムーズに報酬を得るには、請求書が必要です。委託された業務が完了したら請求書を作成し、クライアントに渡します。すると決められた支払スケジュールに基づき、報酬の支払いが受けられるのです。

請求書の作成方法は3種類

請求書を作成するには、主に3つの方法があります。

  • 市販の請求書に手書きする

  • テンプレートや雛形を活用する

  • 請求書発行システムを利用する

手書きだと、改ざんリスクが少ない点がメリットです。一方で作成に時間がかかり、ヒューマンエラーが増えるなどのデメリットもあります。

テンプレートや雛形を活用すれば、請求書の作成・保管がしやすいでしょう。ただし改ざんを防ぐための工夫が欠かせません。

システムを利用する場合、コストがかかるのが難点です。その反面、効率よく請求書が作成できるので、大量に請求書を作成する場合には便利といえます。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、クライアントとも確認して使い分けてください。

業務委託者にとって請求書が重要な理由3つ

業務委託者にとって請求書が重要な理由3つ

請求書の作成には手間がかかるうえ、取引完了時点で支払義務は発生します。そのため「請求書は不要ではないか」と考える方もいるかもしれません。

ところが業務委託者にとって、請求書は重要書類の一つです。ここではその理由を3点ご紹介します。

①トラブル発生のリスクを軽減する

請求書が重要な理由の一つは、クライアントとの認識を一致させて、トラブルを未然に防げることです。

請求書を発行していないと、「報酬額が思っていた金額と違う」「いつまで待っても報酬が支払われない」といったトラブルが起きるかもしれません。そしてトラブルが起きた際に、事実確認をすることも難しいですよね。

一方、請求書に報酬額や支払期限が明記されていれば、こうしたトラブルは回避できます。請求書があれば「こうした取引を行った」という証にもなるので、後のトラブルも防止できるでしょう。

②確定申告時の証明書として使える

事業所得が年間48万円を超えるフリーランス・個人事業主には、確定申告の義務が発生します。この時請求書の控えがあれば、証明書として使うことが可能です。

また請求書に書かれた金額を元にすれば、確定申告書に記載する数字の計算もスムーズです。

税務署に請求書を提出する必要はありませんが、個人の場合は5年間、法人の場合は7年間の保管が義務付けられています。確定申告が終わっても、すぐに破棄しないよう注意しましょう。

③入金予定を把握する

請求書を見れば、いつ・いくらの支払いを受けるのか一目で分かるため、自分の入金予定の把握に役立ちます。

取引相手が増えるほど入金管理は複雑になっていきますが、請求書を活用することで入金管理がしやすくなるでしょう。

関連記事:【無料】フリーランス向け請求書テンプレート5選|作成方法も解説

業務委託向け請求書の記載項目は7つ

業務委託向け請求書の記載項目は7つ

クライアントによっては請求書の形式を指定される場合もありますが、基本的には請求書に既定のフォーマットはありません。ただし、請求書に記載すべき項目は決まっています。

ここでは、請求書に記載する項目7つを詳しく見ていきます。

1)宛名

宛名には発注者の社名や事業部名、担当者名を記載します。ただし「業務の担当者」と「経理担当者」が別のケースも多いので、あらかじめ請求書に記載する名前については確認しておきましょう。

宛名を記す際は、敬称の付け方にも注意が必要です。

  • 人名+様 (例:田中 太郎様)

  • 企業名+御中 (例:株式会社タナカ御中)

また「様」と「御中」は併用することができません。担当者名が分かっていれば「様」、分からなければ「御中」と使い分けてください。

2)発行日

発行日というと請求書を作成した日のように思われがちですが、ここでの発行日は「クライアントの締め日」を指します。

たとえ23日に作成した請求書であっても、クライアントの締め日が25日であるなら「発行日 〇月25日」と記載しましょう。契約の段階で締め日も確認しておくと良いですね。

3)支払期限

支払期限を記載することで、報酬未払いなどのトラブル防止につながります。翌月末や翌々月15日など、企業によって規定の支払日があるので、それに合わせましょう。

下請代金支払遅延等防止法では、基本的に60日以内かつなるべく早いタイミングで支払いをするよう定められています。

また、支払日が土日祝日に重なることもあります。その場合多くの金融機関は休みなので、事前に「前日の金曜日に支払う」あるいは「翌週の月曜日に支払う」など、対応を決めておくと安心です。

参考:下請代金支払遅延等防止法 | 公正取引委員会

4)請求者の情報

ここで必ず記載しておくべき内容は、請求者の氏名(名称)です。住所や電話番号などを記載する場合もありますが、あくまでも任意項目となります。

氏名横の押印についてはクライアントによって対応が異なるため、事前の確認が必要です。一般的な押印のほか、近年では電子印鑑を利用する場合もありますし、印鑑不要のケースも珍しくありません。

5)取引内容

取引内容は正確かつ具体的に記載しましょう。多くの場合、表形式で以下の内容を記します。

  • 提供したサービス・商品の品目

  • 単価

  • 数量

  • 金額

単に「原稿料」「バナー作成料」と書くのではなく、「〇〇の原稿料」「Webサイト△のバナー作成料」など、具体的な品目とそれぞれの金額を記載してください。内容が多岐にわたるようであれば、別途明細を作成すると良いですね。

6)消費税・源泉徴収額・請求金額

取引内容から小計を出したら、次に消費税と源泉徴収額を記載します。消費税には内税と外税の2種類があるので、分かるような書き方をしましょう。

  • 内税例:2,200円(内 消費税額 200円)

  • 外税例:2,200円+消費税 220円

小計が同じでも内税と外税では請求金額が変わるため、注意が必要です。また消費税率10%と8%が混在している場合は、分けて記載します。

そして原稿料や講演料等の場合は、源泉徴収の対象となるケースがあります。業務内容やクライアントの方針によって対応が異なるので、事前に確認してください。

小計、消費税、源泉徴収額が明確になったら、請求金額を計算しましょう。

7)振込先

最後に報酬の振込先を記載します。

  • 銀行名

  • 支店名

  • 口座の種類(普通、当座など)

  • 口座の名義

  • 口座番号

振込先情報に誤りや抜けがあると支払いが滞ってしまうため、正確な記載が必要です。振込手数料がかかる場合は、どちらが負担するか決めておかねばなりません。

このほか「支払日がいつもと違う」「銀行口座が前回と変わった」などの特記事項があれば、備考欄に記載してください。

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業務委託の請求書をインボイス制度に対応させる方法

業務委託の請求書をインボイス制度に対応させる方法

基本的な請求書の記載方法は上述のとおりですが、2023年10月からインボイス制度がスタートしました。

それに伴って適格請求書発行事業者の登録を行った方は、インボイス対応の請求書を作成することになったのです。

インボイス対応の請求書には、以下の内容を追記してください。

  • 書類作成者の登録番号

  • 軽減税率の対象である旨

  • 税率ごとに分けて合計した税込対価(税抜対価)の金額と税率

  • 税率ごとに分けた消費税額等

そのほかの記載については、基本的な請求書の書き方と変わりません。適格請求書発行事業者は確認しておきましょう。

参考:No.6625 適格請求書等の記載事項|国税庁

おすすめ記事:【無料・A5】インボイスの領収書テンプレート・記入例を紹介

メールメイトの請求書テンプレート

請求書を作成する際は、テンプレートを使うと簡単です。無料のテンプレートも多いので、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

たとえばメールメイトの請求書テンプレートは、登録不要かつ無料で利用できます。インボイス制度にも対応しているので、適格請求書発行事業者にも安心ですよ。画面上で必要事項を入力してからダウンロードするだけなので、手軽に使えるのも魅力です。

メールメイトの請求書テンプレート

また、電子印鑑にも対応しています。私も電子印鑑を使っていますが、ファイルを挿入するだけで捺印できて簡単ですよ。

請求書を作成する際の注意点

請求書を作成する際の注意点

請求書作成時の注意点は2つあります。

1つめは請求書番号を記載すること。請求書番号を付けることで該当の請求書を参照しやすくなるため、問い合わせ対応や手続きがスムーズに進みます。番号の付け方に決まりはないので、通し番号や日付と顧客番号を組み合わせた番号などを使いましょう。

2つめの注意点は、電子請求書を送付する際、PDFに変換することです。ExcelやWordで作成したものは送付先で編集できてしまうので、トラブルにつながる恐れがあります。

たとえExcelのテンプレートを使って作成した請求書でも、送付の際はPDFに変換しなければなりません。

関連記事:【2024年】電子帳簿保存法システムおすすめ10選|機能・コストを比較

関連記事:スキャナ保存の要件を解説|スキャナ保存制度導入のメリット・注意点

ポイントを押さえて業務委託請求書を作成しよう

ポイントを押さえて業務委託請求書を作成しよう

本記事ではフリーランスの方・個人事業主の方向けに、業務委託の請求書を作成する方法や注意点について解説しました。

締め日や入金日、源泉徴収や消費税の扱いなど、企業によって対応が違う部分も多いので、取引先と確認しながら請求書の発行を進めましょう。

請求書テンプレート請求書発行システムを利用すれば、請求書作成の負担を減らすこともできますよ。

請求書の作成・管理はメールメイトにお任せ

メールメイト請求書管理システムは、請求書を扱ううえで必要な機能を多く搭載しています。

  • 重複があれば自動で検出する

  • 電子請求書と紙の請求書をまとめて管理する

  • 勘定科目をデータ抽出する

さらにインボイス対応の請求書テンプレートもあるので、請求書の作成・管理をまとめて効率化することが可能です。請求書業務が負担に感じている方は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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