単身赴任時に住民票を移す必要はある?~判断基準と注意点を解説~

最終更新: July 18th, 2024
単身赴任時に住民票を移す必要はある?~判断基準と注意点を解説~

会社から転勤命令が出た際に、家族と離れて暮らす単身赴任を選ぶご家庭もあるでしょう。

単身赴任が決まるとさまざまな手続きが必要となりますが、住民票の異動は必要なのでしょうか。

「引っ越すのだから住民票は異動させるべき」と考える方もいれば、「一時的に住むだけで住民票を移す必要はない」と考える方もいるかもしれません。

そこで今回は単身赴任時に住民票を移す必要はあるのか、そして住民票を移した場合のメリットやデメリットは何なのか、という点を考えていきます。

これから単身赴任を控えている方は、ぜひ参考にしてください。

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単身赴任で住民票は移す判断基準は生活拠点


単身赴任で住民票は移す判断基準は生活拠点

住民票を移すかどうかの判断基準は、「生活拠点がどちらなのか」という点です。

基本的に生活拠点が変わる場合は住民票の異動も必要ですが、単身赴任のパターンによっては住民票を移さない場合もあります。

住民票を移さなくても良いケース

・単身赴任の期間が1年以内

・定期的に元の家に帰る

住民票を移すべきケース

・単身赴任の期間が長い

・生活拠点が変わる場合

詳しく見ていきましょう。

住民票を移さなくても良いケース

以下のケースに当てはまるならば、あえて住民票を移さなくてよいでしょう。

  • 単身赴任の期間が1年以内と決まっている

  • 毎週、毎月など定期的に元の家に帰る

あらかじめ短期間の赴任だと分かっているケース、あるいは週末は元の家に帰るなど生活の拠点が変わらないケースでは、新しい土地に住民票を移さなくても大丈夫です。

とはいえ、住民票を移すことによって受けられるメリットもあります。メリットについては後述するので、判断材料の一つにしてください。

住民票を移すべきケース

単身赴任の期間が長い、単身赴任先が遠くてなかなか元の家に帰れないなど、生活拠点が変わる場合は住民票を移した方が良いでしょう。生活期間が長くなるにつれ、住民票がないことによるデメリットが大きくなります。

住民票を移す場合は、同じ市区町村内なら「転居届」、別の市区町村なら「転出届」と「転入届」が必要です。

特に別の市区町村へ赴任する際は、元の市区町村で「転出証明書」をもらっておかないと赴任先で「転入届」が出せません。忘れずに手続きを行いましょう。

おすすめ記事:【海外赴任が決まった方】住民票・転出届・郵便物・必要な手続きを解説

単身赴任で住民票を移すメリット


単身赴任時に住民票を移す必要はある?~判断基準と注意点を解説~

住民票を移すのは面倒かもしれませんが、一方で多くのメリットが得られます。メリットとデメリットを比較検討したうえで、住民票を移すかどうか判断してください。

単身赴任で住民票を移すメリット

・赴任先で証明書の発行が行える

・行政サービスが受けられる

・選挙権が得られる

メリット①赴任先で証明書の発行が行える

住民票のコピーや戸籍全部事項証明書など、各種の証明書は住民票のある市区町村でしか発行できません。

そのため住民票を移動させていないと、元の市区町村に住む家族が発行・郵送しなければならず、手間と時間がかかります。

けれども住民票を移しておけば、証明書が必要になった場合にすぐ発行ができるのです。転居直後は書類の提出も多いので、証明書の発行がスムーズに進むのは大きなメリットといえます。

メリット②行政サービスが受けられる

公共施設の利用や健康診断など、市区町村が独自に行っている行政サービスが受けられる点もメリットです。「図書館で本を借りたい」「無料の検診を受けたい」など、赴任先の行政サービスを利用したい方は住民票を移しておくと便利です。

ただし行政サービスの内容は各自治体によって異なります。

気になる方は、事前にそれぞれの市区町村のサービス内容を比較しておくと良いでしょう。

メリット③選挙権が得られる

選挙権は18歳以上の全国民にありますが、その市区町村での選挙権が得られるのは、住民票を異動してから3カ月後となっています。そのため住民票を移しておかないと、赴任先の市区町村における選挙権は発生しません。

その代わり元の市区町村における選挙権はあるので、選挙時に元の家に帰ることができるなら、問題なく選挙権を行使できます。

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単身赴任で住民票を移すデメリット


 単身赴任で住民票を移すデメリット

住民票を移すことによるメリットは多いですが、一方でデメリットも存在します。

単身赴任で住民票を移すデメリット

・戻った時に再度手続きが必要

・児童手当の変更手続きが必要

・印鑑登録が抹消される

デメリット①戻った時に再度手続きが必要

赴任期間が短い場合、短期間で二度も手続きを行う負担は大きくなります。

もちろん住民票を移した場合は、あわせてクレジットカード会社や保険会社など、各所へ住所変更を伝えなければなりません。

そして戻った時に再度同じ手続きを踏むことになるので、忙しいなかで手間がかかってしまいます。

デメリット②児童手当の変更手続きが必要

たとえば「児童手当の受給者である夫が、単身赴任で別の市区町村に異動する」というケースを例にします。このケースで夫が住民票を異動すると、元の市区町村では児童手当が受けられなくなってしまうのです。

そのため「受給事由消滅届」「児童手当認定請求書」という書類をそれぞれ提出しなければならず、大きな負担となります。

デメリット③印鑑登録が抹消される

自動車の購入や住宅ローンの申し込みなど、重要な時に必要となる印鑑登録ですが、これは住民票を異動させると抹消されてしまいます。「印鑑登録の抹消手続き」が必要な場合もありますが、転出届けを出した際に自動で抹消される場合もあるのです。

そして旧住所が入った印鑑登録証明書は使えないため、赴任先で新たに印鑑登録をする必要があります。この時登録する印鑑は、以前に登録した印鑑と同じで構いません。「契約しようと思ったら、印鑑登録が前の住所のままだった」ということがないよう注意しましょう。

単身赴任で住民票を移す場合の注意点


単身赴任時に住民票を移す必要はある?~判断基準と注意点を解説~

単身赴任で住民票を移すとなった場合、ぜひ注意してほしいポイントが3点あります。

単身赴任で住民票を移す場合の注意点

・世帯主の変更

・身分証明書の住所変更

・転居後14日以内に手続きすること

注意点①世帯主の変更

たとえば一家の世帯主である夫が単身赴任で異動する場合、夫の代わりとなる世帯主を選ばなければなりません。

子どもが15歳未満かつ夫以外の大人が1人しかいない場合、その方が自動的に世帯主となります。ただ、子どもが満15歳以上である、あるいは大人が複数人いる場合は、その中の誰かを世帯主として「世帯主変更届」を提出する必要があります。

注意点②身分証明書の住所変更

運転免許証の住所変更は警察署や免許センターへ行かなければならないので、赴任後なるべく早く済ませておきましょう。ほかにも銀行や車庫証明書など住所を変更すべきものは多いので、あらかじめピックアップしておいてください。

注意点③転居後14日以内に手続きすること

これは住民基本台帳法で定められている内容で、罰則も設けられています。

生活の拠点を赴任先に移す場合は、14日以内に手続きをしてください。

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単身赴任時に住民票を移す必要はある?~判断基準と注意点を解説~

ここまでお伝えしたように、単身赴任時に必ずしも住民票を移す必要はありません。

ポイントは「生活の拠点がどちらにあるか」という点です。赴任期間やメリット・デメリットなども考慮して、ケースによって判断してください。

ただ、いずれにせよ単身赴任中は郵便の問題が出てきます。

もし住民票を移すのなら、郵便物は元の家から転送され、赴任先に届くようになります。便利ですが、日中に届く書留等は受け取りづらくなってしまうでしょう。

一方で住民票を移さなければ、元の家にすべての郵便物が届きます。定期的に元の家に帰れるなら問題ありませんが、それでも急ぎの書類などは確認に時間がかかってしまいます。

こうした問題を解決するには、MailMateがおすすめです。MailMateを使えば、オンラインで郵便物を受け取ることができます。転送手続きも簡単なので、必要な郵便物を赴任先に送ることができるのです。

ほかにも郵便物のスキャンや支払い代行などさまざまな機能があるので、単身赴任を控えている方はぜひ一度MailMateを試してみてはいかがでしょうか。

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