ネットショップとは?ECサイトとの違いやメリットについても解説

最終更新: September 30th, 2024
ネットショップとは?ECサイトとの違いやメリットについても解説

「ネットショップとはどんな店?」

「ECサイトやオンラインショップとは何が違う?」

「実店舗でなくネットショップを選ぶメリットは何?」

こんな疑問をお持ちの方は、この記事で解決していきましょう。

近年ではインターネットの普及に応じて、ネットショップやECサイトという言葉も広まり、個人でネットショップを開業する方も増えてきました。一方、ネットショップの定義や仕組みについてよく知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ネットショップの概要やECサイトとの違い、メリットなどを広く解説していきます。

今後ネットショップ開業を考えている方やネットショップに興味のある方は、ぜひご一読ください。

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ネットショップ(オンラインショップ)とは?わかりやすく解説

ネットショップ(オンラインショップ)とは?わかりやすく解説

ネットショップを一言でいうと、インターネットを通じて商品を販売する店のことです。ネットショップで買い物をすることは、「ネットショッピング」と言いますよ。

またオンラインショップとネットショップはほぼ同義であり、運営者目線ではネットショップ、消費者目線ではオンラインショップという呼び方が使われています。

ネットショップは3種類に分けられる

ネットショップは、大きく3つのタイプに分けられます。

  • BtoB型:企業間や法人間の取引

  • BtoC型:企業から消費者に向けた取引

  • CtoC型:消費者同士の個人間取引

いずれもBはBusiness、CはConsumerを指します。

ネットショップに最も多いのはBtoC型で、楽天市場やAmazonなどのECモール、各企業が運営するECサイトなど、その種類は多様です。

またメルカリに代表されるCtoC型は「シェアリングエコノミー」とも呼ばれ、新しいビジネスの形として注目を集めています。

ネットショッピングの流れ

ネットショップでは、商品の販売や決済、発送までのすべての工程がインターネット上で完結します。

ネットショッピングの大まかな流れは、以下のとおりです。

  1. 運営者がネットショップを開設する

  2. 顧客が好みの商品を購入する

  3. 運営者が受注情報をもとに商品の梱包・発送を行う

  4. 顧客の元に商品が届く

基本的な流れは一般的な買い物とあまり変わりませんね。

ただしネットショップの場合は、顧客が商品を直接手に取って見ることはできません。そのため商品の写真や説明文の工夫が必要です。

ECサイトとネットショップの違いは?

ネットショップと混同されがちな言葉に「ECサイト」があります。

ECとはElectronic Commerce、つまり「電子商取引」を意味する言葉で、インターネット上で行われる物やサービスの取引を表します。

ネットショップだけでなく、インターネットオークションなども広義のECサイトに含まれます。そのためECサイトとネットショップとの違いは、言葉が指す範囲の違いといえるでしょう。

とはいえECサイトをネットショップと同義で扱うことも多いため、違いに捉われすぎる必要はありません。またネットショップの運営者や開発者向けには、ECサイトという言葉がよく使われます。

モール型ECサイトと自社型ECサイトがある

ECサイトは、モール型ECサイトと自社型ECサイトに分けられます。

モール型ECサイトとは、1つのプラットフォームに複数の店舗が出店する形態です。

代表的なECモールはAmazonや楽天など。モールそのものの集客力が高く、開業したての店舗でも顧客を集められるのがメリットです。一方でオリジナリティが出しにくく、他社との競争も激しいです。

それに対して自社型ECサイトは、店舗ごとに独自のECサイトを構築します。

一から自社開発するほか、BASEやShopifyなどを利用することも多いですよ。手間がかかる分、独自性が出しやすく、運営ルールの自由度が高いのも魅力。ただし集客力はモール型ECサイトに劣ります。

おすすめ記事:【副業】物販ビジネスの始め方!初心者でもわかる手順を紹介

ECサイトのメリット4点

ECサイトのメリット4点

顧客にとって、ECサイトは「いつでも商品が買える」「複数の商品を比較しやすい」などのメリットがあります。近年はEC化率も高まっており、需要は増える一方です。

そして運営者にとっても、ECサイトにはさまざまなメリットがあります。ここでは4つご紹介します。

メリット1.販売時間や販売場所に制限がない

時間や場所を問わず販売できる点は、実店舗とECサイトとの違いです。

実店舗の場合は営業時間が決まっていますし、遠方の顧客は呼び込みにくいですよね。そのため顧客の「欲しい」という気持ちに応えられず、機会損失が生まれることもあるでしょう。

その点ECサイトの場合、顧客が「欲しい」と思った時にいつでも商品を販売することができます。日本中どこからでも購入できるほか、越境ECに対応していれば海外からの購入も可能。販売機会を逃すことがありません。

メリット2.低コストで始められる

実店舗の開業には、家賃や内装、水道光熱費など、多額のコストがかかります。

一方でECサイトに必要なのは、インターネット環境のみ。自宅で開業すれば、ほとんどコストをかけずに始めることができます。

もちろん商品の撮影機材などが必要になることもありますし、状況によってはECサイトの運営システムの利用料金、ECモールの出店料金などもかかります。とはいえ実店舗と比べると、かなりコストを抑えることができるでしょう。

メリット3.顧客情報が管理しやすい

顧客情報の管理がしやすいのも、ECサイトの特徴です。

顧客は購入時に住所や年齢などの基本情報を入力しますし、商品の購入履歴もデータとして蓄積されます。導入しているシステムによっては、一つひとつのデータを自動で集約することもできますよ。

さらにこうしたデータを適切に分析すれば、メルマガ配信やクーポン配布などのマーケティング活動に活かすことも容易です。

顧客情報の管理がしやすく、マーケティングにもつなげられるのは、ECサイトの大きなメリットといえます。

メリット4.少人数でも運営できる

ECサイトは少人数でも運営しやすいのが特徴です。

実際に商品の仕入れから販売、アフターサービスまで1人で行っているケースも珍しくありません。

その理由としては、インターネット環境さえあればどこでも作業ができることと、さまざまな業務を自動化してくれるシステムが多いことが挙げられます。

スタッフを多く雇う必要がないので、人件費が削減できるほか、人間関係のストレスも減らせるでしょう。

ECサイトのデメリット4点

ECサイトのデメリット4点

多くのメリットがあるECサイトですが、いくつかデメリットもあります。ここでは4つご紹介するので、どのように対応していくか考えておきましょう。

デメリット1.集客に手間と時間がかかる

魅力的なECサイトを作っても、それを顧客に見てもらうのは大変です。

インターネット上に多くのECサイトがあるなかで、自社のECサイトに集客するにはかなりの手間と時間がかかります。

ECサイトで効果的に集客するには、たとえば以下のような方法があります。

  • SEO対策:検索順位を上げ、ECサイトを顧客の目に留まりやすくする

  • SNS運営:InstagramやXなどのSNSを活用して、広範囲に情報を発信する

  • リスティング広告:顧客がキーワード検索をした際に広告を表示する

  • メルマガの配信:ニーズに合った情報を配信し、リピーター獲得を狙う

ほかにも多くの集客方法があるので、自分のECサイトに合うやり方を見つけてください。

デメリット2.競合他社との争いが激しい

経済産業省によると、2022年時点で国内のBtoC-EC市場は22.7兆円規模に達しました。

物販系最大の市場規模となっているのは食品や飲料・酒類のカテゴリーで、次いで生活家電やAV機器などのカテゴリー、そして書籍や映像・音楽ソフトのカテゴリー。いずれも2兆を超える市場規模となっています。

競合他社との争いが激しい

出典:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました (METI/経済産業省)

つまりEC市場は類似サービスが多く、常に多数の競合他社がいる状態です。そのなかで価格競争も激しくなっていますが、これに巻き込まれると自社の売上低下につながるかもしれません。

それを避けるには、売上アップの工夫や他社との差別化が必須です。

デメリット3.顧客とのコミュニケーションがとりづらい

顧客と直接やり取りをする実店舗とは異なり、ECサイトは顧客と顔を合わせることがありません。

顧客とコミュニケーションをとる機会は、顧客との信頼関係を築く機会でもあります。その機会が失われてしまうのは、運営者にとって大きなデメリットとなります。

顧客とのコミュニケーション機会を増やすには、ECサイトのチャット機能やカスタマーサポートを充実させる必要があります。SNSを利用しているのなら、そこでコミュニケーションをとることもできますよ。

また顧客の声は商品やサービスの改善につながりますが、それを聞く機会も少ないです。

顧客の意見を吸い上げるためには、アンケート機能やレビュー機能の導入も考えたいですね。

デメリット4.セキュリティ面に不安が残る

決済まで完了できるECサイトの場合、顧客はインターネット上で個人情報やカード番号などを入力することになります。

こうした情報は機密性が高いため、万が一流出、あるいは紛失してしまうと、重大な問題になりかねません。

自社型ECサイトの場合はしっかりとセキュリティ対策を行う必要がありますし、外部システムを利用する場合は信頼できる企業を選ぶことが大切です。

たとえばプライバシーマークの取得は、信頼性を測る目安の一つになりますよ。

おすすめ記事:バーチャルオフィスでネットショップを開くメリット&注意点を解説

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ECサイトの運営に必要な業務

ECサイトの運営に必要な業務

少人数でも運営しやすいとはいえ、ECサイトを運営するには幅広い業務が求められます。商品を企画・販売するだけでなく、ECサイトの構築からカスタマーサポート、マーケティング力も必要です。

ここではECサイトを運営していくうえで、どのような業務が必要になるのか考えてみましょう。

【ECサイトの構築・管理】ECサイトを開設して適宜更新する

最初に行う業務は、ECサイトの構築です。近年では、プログラミング知識不要のパッケージシステムやプラットフォームも増えており、以下のようなサービスを利用すれば、初心者でも簡単にECサイトの構築が可能です。

  • モール型のECサイト向け:makeshop、ebisumartなど

  • 自社型のECサイト向け:BASE、Shopifyなど

スキルと時間があれば、一から自社で構築するのも良いですね。いずれの場合もデザイン性に加えて、ユーザー目線の使いやすさが重要です。

またECサイトには、継続的な管理も欠かせません。商品情報やキャンペーン情報の更新、バグ対応などが必要な時は、なるべく早く対応しましょう。

【商品の企画や仕入れ】複数の観点から扱う商品を選ぶ

商品の企画には、さまざまな観点から考えることが必要です。

  • ターゲット層はどこか

  • どんな手段で販売するのか

  • 価格帯はどのくらいか

  • ニーズはあるのか

また、クリスマスや母の日・父の日など季節やイベントに合わせた商品を扱う場合は、早めに動き出すようにしましょう。

扱う商品が決まったら、仕入れを行います。仕入れのタイミングや数は在庫の状況に合わせるため、在庫管理と並行して取り組みましょう。

【在庫管理】適切な在庫数を維持するために必要

在庫管理は、ECサイトにおけるバックエンド業務の一つです。

在庫が多すぎると保管コストがかさみますし、少なすぎると欠品や配達遅延が増え、販売機会の損失を招きます。だからこそ適切な在庫管理が必要なのです。

在庫管理の方法は主に4つあります。

  • 在庫管理表を使って手動で管理する

  • 委託倉庫に委任する

  • ドロップシッピングを行う

  • 在庫管理システムを利用する

扱う商品が少なければ手動でも管理できますが、商品が増えると手間がかかり、ヒューマンエラーも増えてしまいます。そんな時は、ぜひ在庫管理システムを利用してみましょう。

【出荷業務】商品を顧客のもとへ届けるための工程

出荷業務とは、顧客の注文を受けてから商品を発送するまでの流れを指します。

出荷業務を細分化すると、以下の工程に分けられます。

  1. 受注情報をもとに倉庫へ出荷指示を出す

  2. 倉庫内で商品をピッキングする

  3. 商品の検品・梱包を行う

  4. 運送会社から発送する

出荷業務は工程が多いうえに煩雑で、運営側にとって大きな負担となる部分かもしれません。

さらに出荷業務でミスが起こると、「注文と違う商品が届いた」「付属されているはずの商品が付いていない」「商品が届くまで遅い」といったトラブルにつながります。そのため出荷管理システムを使うことも多いですよ。

参考:出荷作業を改善する4つのポイント!問題点&改善フローを解説|おすすめシステムもご紹介

【カスタマーサポート】顧客の声を聞く貴重な機会

ECサイトにとってのカスタマーサポートは、顧客とコミュニケーションをとれる貴重な機会です。

商品に関する問い合わせや要望に対応するだけでなく、顧客管理も含まれます。カスタマーサポートが充実していると顧客満足度が高まるため、ECサイトの評価や売上の向上につながるでしょう。

カスタマーサポートの主な対応方法と、それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。

  • 電話:〇顧客の疑問をすぐに解消できる ×人手が必要になる

  • メール:〇気軽に利用できる ×タイミングによっては迅速な対応が難しい

  • チャットボット:〇いつでも迅速な対応が可能 ×定型の受け答えしかできない

このほかSNSや顧客管理ツールを使うケースも増えています。

おすすめ記事: カスタマーサポート代行というオプション - おすすめの代行会社もご紹介

【マーケティング】集客活動を含めた戦略を立てる

自社のECサイトに集客するためには、効果的なマーケティング戦略を立てなければなりません。

ECマーケティングのポイントは、以下の3点です。

  • 市場調査を行ってターゲット層を明確にする

  • リピート率や顧客単価などの数値目標を立てる

  • アクセス解析等を通じてデータを分析する

広告を打つ、SEO対策をするといった集客活動は、あくまでマーケティングの一環です。

「売上120%アップ」「顧客単価を100円上げる」などの目標を達成するためにも、事前の市場調査やデータ分析が重要になります。

ECサイトに必要な機能4つ

ECサイトに必要な機能4つ

最後に、ECサイトに搭載すべき機能を4つご紹介します。

基本的にはECパッケージシステムやECプラットフォームに搭載されており、自分で付ける必要はありません。詳しく見ていきましょう。

①ショッピングカート機能

実店舗での買い物には、買い物カゴを利用しますね。同じようにECサイト上で買い物をする際は、ショッピングカート機能が欠かせません。

ショッピングカート機能があれば、顧客は気に入った商品を「カートに入れる」ことができます。この時点ではお金が発生しないので、顧客は安心して買い物を続けられるのです。

ただ、ショッピングカートに入れたままで決済につながらない「カゴ落ち」のリスクも発生します。カゴ落ちが多い場合は、対策を考える必要があるでしょう。

②決済機能

インターネット上で商品の購入から支払いまで済ませるには、決済機能が必須です。

なかでも人気が高いのは、たとえば以下のような決済方法です。

  • クレジットカード決済:最も利用率が高い

  • 電子マネー支払い:外部サービスと連携して支払う、PayPayなど

  • キャリア決済:電話料金とあわせて支払う

  • 銀行振込:特に年配層に人気の手段

  • 代金引換:個人情報の入力が不要なのでセキュリティ面で安心

  • コンビニ支払:商品を送付する際に払込票を同梱するなど

決済機能

出典:令和5年通信利用動向調査報告書(世帯編)

決済方法が多いほど顧客の利便性は高まりますが、決済方法を導入するにはコストがかかります。そのためターゲット層に合わせて、ニーズの高い決済方法を選ぶと良いですね。

③受注管理機能

受注管理機能は、受注情報や入金状況を確認するために使われます。

適切な受注管理が行われていれば、スムーズに在庫管理や出荷管理もできるでしょう。

反対に受注管理に時間がかかってしまうと、その後の工程にも遅れが出てしまいます。だからこそ受注管理機能は必ず搭載しておきましょう。

④セキュリティ機能

ECサイトでは氏名や住所、カード番号など多くの個人情報を扱うため、セキュリティ機能が必要になります。なかでもECサイトと顧客間の通信を暗号化するSSL化は欠かせません。

SSL化することで安心感が高まるだけでなく、アクセス解析の精度向上や検索順位の向上にもつながります。

上述した4つの機能以外にも、チャット機能やデータ分析機能、レビュー機能など、ECサイトごとにさまざまな機能が搭載されています。

ECサイトは個人でも始めやすい

ECサイトは個人でも始めやすい

本記事ではネットショップに興味のある方向けに、ネットショップとは何か、ECサイトとの違い、ECサイトのメリット・デメリットなどを解説してきました。

これからECサイトを開業する方に向け、求められる業務や機能もご紹介したので、ぜひ参考にしてくださいね。

近年ではEC化率が高まっており、多くの人がネットショッピングを行っています。ECサイトに関する業務は幅広いものの、システムなどをうまく活用すれば個人で開設・運営することも可能でしょう。

まずはECパッケージシステムやプラットフォームを利用して、自分のECサイトを開設してみてください。

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一方でECサイトには、「店舗の住所と電話番号を公開する」という条件があります。自宅で開業する方は自宅の情報を公開することになるので、不安を感じる方も少なくありません。

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